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2017年7月24日(月) |
銚子ヶ峰実習を終えて |
キャンセル待ちの実習講座が多い中、何と今回は1人マンツーマンでした。猛暑の夏場の低山はみなさん控えめなのでしょうか・・? お1人様はリピーターのTさんでしたので、今回の実習のテーマは「イケイケ」登山にしました。細かな読図も、足運びやペースのスキルも一切なしで、計画の石徹白登山口から銚子ヶ峰を超えて二ノ峰~三ノ峰さらに別山まで、往路の標準コースタイムで7時間30分、帰路4時間30分、1日の行動時間12時間行程をトライしてみました。天気概況は、「曇り時々雨、ところによっては雷を伴って強く降る」。実際は「雨時々小止み」11時半頃から雷は伴わなかったけど、時間30mm超えの雨が2時間以上続きました。登山道が写真の如くです。
さて行動は、Tさん素晴らしいペースで「イケイケ」をしてくれました。三ノ峰の頂上で時間、天候、体力度を判断して別山までいくプランニングでした。標準コースタイムは石徹白登山口から三ノ峰まで5時間30分のところ4時間でクリア、体力的には余裕がありましたが、空の模様(雲の色がちょっと濃くなってきた)と空気が怪しくなった(ちょっと冷たい空気が混ざり始めた)ので三ノ峰までで帰路につくことにしました。下山始めて三ノ峰の避難小屋で休息に入った途端、雨足が強まり石徹白登山口まで降り続きました。正しく状況判断することは、経験値は不可欠です。経験値の因子は回数ばかりではなく、目・耳・舌・鼻・皮膚を通じて生じる五つの感覚、「視覚」、「聴覚」、「味覚」、「嗅覚」、「触覚」を感じ取ろうとする意識も大切です。今回の「引き返す」判断は環境から、目で「視覚(雲の色)」を感じ取り、皮膚で「触覚(冷たい空気)」を感じ取った判断です。
三ノ峰(標高2,128m)まで上がってくると、暑い夏の最中に雪渓に出会えました。20m程の斜面のトラバースですが緊張しますね。高山直物もお出迎えです。ニッコウキスゲの群集です。強い風にもまれ、深い雪に閉ざされる環境の中から芽生えて花を咲かせる直物たちの生態は「手(根)をつなぎ合って耐える!」です。だから群生なのですね。
エゾシオガマ、タテヤマウツボグサ等たくさんの高山植物が迎えてくれます。
登高も下降もとてもいいペースでした。僕と先頭を入れ替わった二ノ峰への登りでは、600m/時間(1時間の標高600m上がる)くらいのペースに上がりました(速度計で観測しているわけではありませんが僕の経験値です)。ところが二ノ峰頂上付近になるにつれてペースが落ちてきました。ペースが運動を長い時間続けることができる動きではない!ということですね。余計な筋疲労は全身持久力を失います。特に今日の行程は峰々を超えていくのでアップ、ダウンを繰り返します。アップでは筋肉は、筋肉が短くなりながら力を発揮する短縮性収縮運動をするのに対して、ダウンは筋肉伸ばされながら力を発揮する伸張性収縮という運動をします。アップダウンを繰り返す環境では、筋肉の違った動きが頻繁に強要されることで、筋疲労ばかりではなく全身疲労が促進されやすくなります。結論的には、2時間でも休まずに運動(登高)を続けられるペースを維持することです。今日のコースでいいペースとは、500m/時間を持続していくことですね(僕が先頭で歩き続けたペースが500m/時間です)。500m/時間のペースはどんなペースかをからだに覚えさせるには、今日は実習テーマから省きましたけど、ちゃんと地形図で500mの標高差の読み取りをしておかないと結果になりませんね、むずかしいことではなく単純なことです。 |
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2017年7月14日(金) |
エクササイズ7月 |
6月は、5月末から僕(鈴木)が目の疾患で3週間入院、1週間自宅療養で1日も行なえませんでした。今月は8日の週からウォームアップ(おおよそ中級コース)からスタートしました。7月から3ヶ月単位の5期目を申し込みされてる生徒さん4名のうち3名が僕のウォームアップに付き合ってくれました。ところがみなさん、1ヶ月休みの間、自主的にこのコースをエクササイズしてないので、僕と同条件でした。
ということで、初心に戻って、ウォーキング動作、ポジション、骨盤を中心に重心を前に移動させていく感覚、ともなった足の動作等など、復習してみました。これはこれで、再認識と意識付けにとてもいい時間でした。さて今週から実践を始めます。
夏場のエクササイズ時間は、30分延長です。同じ内容でも走り続けず、インターバルを入れています。暑さからの休息の意図です。 |
コンディショニング |
夏のエクササイズ前はこれ!出かける1時間前に200cc+100g、運動後に300cc+100g。エクササイズ時間は1時間30分です。夏場は40分で一度水分補給を入れています。エネルゲンは運動後の疲労回復、OS1は熱中症対策のコンディショニングです。欠けてるのは水分より塩分だったりして・・? |
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2017年5月7日(日) |
エクササイズ5月 |
5月上級コースエクササイズです。天白公園の湖畔周遊歩道は1周約750mです。この周遊コースからスタートです。初めの1周はウォーキングでウォームアップ、その後ジョッキング2周1500mのウォームアップでコースに入ります。住宅街の登り坂を標高差にして50m上がります。鈴鹿の山並みが一望できる台地前の勾配は急で、心臓が怒り出す第1関門です。
この台地を超えて山腹を回り込むようにアップダウンを繰り返し、天白公園に戻り、西の山、東の山のすべての階段約1400段のアップダウンをランニングしながら、登山道に近い自然歩道をランニングして湖畔に戻り、湖畔を1周ウォーキングでクールダウンして終了します。走破距離約10km、約1時間のエクササイズです。登山道に近い環境で、登山より強い運動強度を体感することが「ねらい」です。
みなさんのスピードが一気にダウンする東の山、北120段、トータル半分の700段を超えたあたりです。大事なことは、へばってきても、へばった姿勢にならないことです。一時的には楽になる?屈んだ姿勢は、ネルギーを供給する(特に酸素)のに窮屈になってしまうのと、骨盤も進行方向に移動しにくくなってしまうので、余計に苦しめてしまいます。前傾ポジションもとられていながら、腰は折れていない、いいポジションが保たれています。頑張れるとても大事な姿勢です。
西の山に戻って、仕上げ前の一番長い170段はもう「気」です。腕も下がらず、いい位置でストロークしているので、全体的にいい姿勢でランしています。
仕上げは、今までは、西の山の北110段を使っていましたが、今月から、北斜面の自然歩道(登山道に近い)にステップアップ?しました。この仕上げはとってもハードで、今のところ、みなさん挫折?ウォーキングになってしまいます。まず、自然歩道の急勾配は土台が不安定なため、足を上げる筋群に負荷がかかってきます。そこから推進力を生むために蹴り出す筋群にもさらに負荷がかかり、その結果、超過呼吸になり、めちゃくちゃしんどくなります。
昨年の7月の体験エクササイズから始まって3ヶ月単位で4期目に入りました。「走ったことすらない」みなさんでしたが、こんなハードなコースを走れるようになれました。
走るために必要な骨盤、股関節の動き、筋群が発達した証ですね。脳からそのイメージを指令することによって動かしたことがなかった骨盤、股関節、筋群、動きが悪かった筋肉に刺激を与える!人間だけの能力ですね。みなさん、素晴らしい成果です!
客観的にこのコース、すべてランニングでこなせたらアスリートです。結論は「体力」ですね。体力は、「反復」と「継続」で身に付いていきます。 |
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2017年4月17日(月) |
エクササイズ追伸 |
1400段不規則階段コースのランニング完走は中々結果が出ません。おそらく順応という体の域を超えて「体力」を要するからでしょうね。焦って完走なんて目指さなくても、できるところまでを徐々に繰り返していけば、ある日突然「あれ?出来ちゃた」になります。こうなったら、体の順応ではなくて、みなさんに「体力」が身に付いた証です。
登山の筋力で大事なのは大腿四頭筋とよく言われています。それを鍛えるエクササイズとしてスクワットはもう定番ですね。それはそれとして、このエクササイズは不規則な階段を上がっていくことで、まず、足を立体的に動かしていく(上げていく)可動域筋群が使われます。図の左足前面では腸腰筋、内転筋群、左足後面では大殿筋です。
左足後 左足前
僕の日常的トレーニングの体感では、まずこの可動域筋群のストレスがかかってきます。この筋群、特殊な動きによってしか鍛えにくいんでしょうね。この筋群が鍛われば、大腿四頭筋にかかってくる負担も軽減できる!と読んだ・・・。コツコツと日々是丹精?
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2017年4月16日(日) |
エクササイズ2週目 |
みなさん気合が入っています。先週に引き続き、Tさん、Mさんリピートです。先週は桜の満開時ってこともあって、いつもの1400段コースではなく、天白川河川敷桜並木コースを行きました。1400段コースと比べると、環境運動強度は弱いものの、その分距離が長いことで、それなりのストレスだったようです。
とういことで、1週間後の今回も同じコースで先週との違いを感じてもらうことにしました。
1週間で、桜満開並木も、葉桜並木に変わりつつあります。新緑は「気」をもらえますね。芽吹いてくるエネルギーでしょうか・・。
先週とは全然違いました。同等時間で、西の山を越え、東の山の階段、ピークまで回ってくることができました。先週の所要時間が1時間だったのが、5分の短縮できた上に、短縮時間で、さらに運動を増やすことまでできました。すごい進歩です。
1週間後で2回目のエクササイズで体力が付いたとは思えませんが、体が順応したのでしょうね。とはいうものの、順応にはもともとの体力がないと順応しませんからね。みなさんにはちゃんと順応できる体力が備わっているということです。その備わっている体力を目覚めさせるのもエクササイズの狙いです。
とてもよくできたと思います。
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2017年4月8日(土) |
4月からのエクササイズ |
冬眠からお目覚めですね。
1期3ヶ月周期のエクササイズ講座が4期目に入りました。現在のところ、新規の生徒さんはなく、1期からの継続の生徒さんで行っています。この講座は、途中入校も可能ですので、関心のあるみなさんお待ちしています。
8日は、早朝まで雨が残りましたが、開始の7時30分にはすでに雨上りでした。継続の生徒さん3人からのスタートです。エクササイズの天白公園も桜がほぼ満開となりとても綺麗な環境に心だけ癒されます。
いつものエクササイズのコースは、不規則な階段、アップダウンの自然歩道、急勾配な坂道という登山道に近い環境を使ってランニング(中級コース以上)ですが、せっかく桜がほぼ満開なので、ちょっと足を延ばして、天白川河川敷の桜並木街道?へ、お花見ランニングに出かけました。
雨上がりということもあって、いつもならたくさんのみなさんがウォーキングを楽しんでいらっしゃるのですが、ほぼ貸し切り状態でした。
河川敷街道はほぼ平坦ですが、長い距離が続きます。運動強度は高くありませんが、長い距離を走ることになります。これはこれで、距離の立体的ランニングバランスを維持するという強制がエクササイズの効果を上げます。
運動不足で「ちょっと太ってしまった?」には、今日のような有酸素エネルギー回路を使うランニング(ウォーキングからかな?)が向いていますね。
山の手にある天白公園から、天白川河川敷までは、行きは「よいよい」、帰えりは「つらい」で、標高差にして50mを登り返さなくてはなりません。なだらかな坂道はボディブローのようにじわじわと効いてきて、最後の西の山の130段階段は、カウンターパンチです。
3人とも3期続けられてるだけあって、ナイスランニングでした。
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2017年3月30日(木) |
雪山実習
神奈山 |
僕が膝を痛めてて、今月になって回復系になったので久しぶりに担当しました。
取り付きから頂上まで標高差1200mの行程を出発から日帰りでは登頂率が低いと考え、登山出発点となる休暇村妙高に前泊しました。温泉もあり食事もよく快適な宿泊施設でした。早朝、ヘッドランプを付けずに行動できる時間はこの時期5時30分くらいなので、その時間に出発しました。気温-3℃です。
山岳スキーのトレースが冷え込みでしっかり締っていて、取り付きの藤巻尾根支稜は歩きやすくとても効率よく高度を稼ぐことができました。この時間出発は、雪が締まっていることも予測して判断材料にしています。
取り付きから1ピッチは、雪が締っているのでワカンは装着せずにツボ足で登ります。藤巻尾根に合流すると、ブナ林の原生林が表れてきます。太いブナ林に囲まれた斜面は、日照が少なく、風もあたらないので、降雪した雪が3月のこの時期になってもフワフワ感が残っています。
標高1200mあたりで、踝上まで埋まるようになってきたのでワカンを装着しました。
1400m付近でブナの原生林からカンバ帯の尾根に出ます。そこはとても広い尾根で下降時に視界不良になると方向を見失うので注意をしなければなりません。
山岳スキーヤーのトレースもここまでで、この先はバージンスノーとの出会いです。しばらくは広い快適な尾根が続きますが、あっという間に傾斜も上がり、尾根も細くなってきます。手を上げてポーズをとってる余裕?もなくなってしっかり雪に負けないよう足を運ばなくてはなりません。
標高1700mを超えるところまできました。
この頭が、関温泉スキー場から上がってくる尾根との合流点で通称「ジャンクション」と呼びます。そこから神奈山山頂までは、ちょっと急稜な尾根を標高差200m稼ぎます。急稜な雪稜の悪戦苦闘の末はなだらかな雪の山頂が待っていました。スタートして5時間でした。
実はこの雪の山頂、「幻の山頂」で積雪の状態によって普遍的です。地形的山頂に積雪して(今年はおそらく吹き溜まりの山頂で積雪深5m)吹きだまった一番盛り上がったところを山頂と見立てているわけです。雪の吹き溜まり=雪庇です。積雪深が3mの年の山頂はこのようでないかもしれませんね。
苦労してもがきながら?登った、頂上直下の急稜な山稜を下山時に振り返ってみると、自分たちだけのトレースが綺麗な1本の線になっていました。満足感ですね。
標高差1200mのバージンスノー環境を、登り5時間、下り2時間の行動は、たいへんよくできたと思います。 |
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2016年12月11日(日) |
登山のためのエクササイズ |
7月から始めたエクササイズ、5ヶ月が過ぎました。継続をされてる生徒さんも、いつの間にか7名にまでなり、ウォーキングが精いっぱいだったのが、しっかりランニングできるところまで進歩されてきました。
12月になり、今年の締めくくりに、今回から、上級コースの延べ1400段の階段をフルにランニング運動強度10メッツ?に挑んでみました。7月から継続されてるKさん、本日完走一番乗りでした。すばらしい!
冬になると空気も澄んできて鈴鹿の山並みが望める日が増え始めました。 |
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2016年10月24日(月) |
登山のためのエクササイズ |
7月から始めたエクササイズ、3ヶ月が過ぎました。継続をされてる生徒さんはわずかに3名ですが、ウォーキングが精いっぱいだったのが、しっかりランニングできるところまで進歩されてきました。
この10月から、新たに2人の生徒さんが加わって、計5名になりました。1400段の階段は一部使って、天白公園の周りのアップダウンのある整地を約7km設定して、中級コースとして実行しています。一番標高の高いところからは、養老山脈、鈴鹿山脈の山々が見渡せる絶景をランニングします。
運動強度10~11メッツの上級コース、1400段の階段をフルにランニングがこなせるには何時ごろでしょうか?目標に向かってがんばりましょう!こなせるようになれば、山でバテることはありませんよ!
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2016年10月16日(日) |
事前プランニング |
地形図の登行ルートに方向、チェックポイントを書き込みます。基づいてプランニングをまとめてみます。
地形図からポイントを12点設定してプランニングをしてみました。プランニングに近く行動できるか、予測と現場の誤差はどうだったかを読み取って行きましょう。
1.登山口の標高を地形図から読み取りましょう。960mです。登山道が」どの方向に付けられているかを確認します。90度方向
2.石徹白のスギと記載されてるのでそれらしきものがあるのでしょう。ここから登山道の方向が20度方向に変わります。地形図には尾根上ではなく谷形状に登山道が付けられています。
3.登行ペースですが、初めのピッチは1時間300mアップのペースで上がります。ということで、1260m付近で休息をとります。地形図上にマーキングします。細い尾根ですが、なだらかです。
4.2ピッチ目は、ちょっとペースを上げて、1時間400mアップで行ってみます。1300mで登山道の方向が70度に進んでいたのが、大きく360度(真北)に変わります。ここから標高差にして50mは尾根上ではなく、広い斜面に登山道が付けられています。1350mを超えたあたりから再び尾根上に上がり登山道の方向も30度に変わります。しっかりしたなだらかな尾根形状を1400mまで上がります。
5.1400mから1460mまで急登が続きます。
6.急登が終わると顕著でなだらかな尾根が75度に向かって続きます。
7.1500m付近で登山道の方向が20度に変わります。地形図に示されている1512mのコブ(頭)を超えて、ほんの少し下り鞍部を過ぎ、1550mのコブ(頭)を超えると、またほんの少し下ります。
8.1600m付近でなだらかに登山道の方向が320度に変わります。
9.1620mのコブ(頭)を超えるとまた少し下ってなだらかな尾根辿ります。
10.
1ピッチ目の休息ポイントから400m上がった、標高1640m~1650mの尾根上の適切なところで休息を取ります。
11.
休息後はいきなり急登から始まります。登山道の方向は280度と少し西寄りに変わります。
12.
急登が終わると1748mのコブに出ます。おそらく見晴らしがいいことでしょう。ここから登山道は350度の方向に変わります。
13.
最後はなだらかな登山道を1810mの山頂に向かって進むだけです。
14.
頂上では、あっちの景色、こっちの景色と身体が180度回転してしまいます。すると登ってきた方向も曖昧になるので、帰路の方向は必ずチェックしましょう。下山は140度の方向です。
*この角度はコンパスの磁北を基準にして進んでいく方向を導いた角度です。
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2016年8月11日(木) |
読図講座 |
昨日は読図講座日でした。暮らしの学校付近で目標点を設定してコースプランニングして、実践してみました。磁北線の引き方、進行方向のコンパスで角度の出し方、整地とは・・。普段やり慣れていないことが難しさになっているようです。今日ここでやったことは、その場では理解ができたようです。ところが、何日間もこのことから離れてしまうと、また0に戻ってしまいます。
地形図とコンパスを使ったプランニングは、人間の「思い込み」、「勘違い」を招かず、道間違いを起こさない大事なことですが、それを理解する前提として、目標点の「めぐみ幼稚園」は、「暮らしの学校」からどの方向にあって、そこに向かうには、どの道を辿って、どれくらいの距離があり、どれくらい時間がかかるかの、『概念』、を得ることが大事だと思います。地図とコンパスでプランニングしたこれくらいの距離なら「覚える!」。そして「覚えたことを見て判断する!」が実践の本質です。 |
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中級編 |
中級は、公園の東に位置する、一番標高の高い丘に上がり、山の麓を約2.2kmのランニングで、「西の山」の東階段に戻ってきます。その後は、初級編と同コースをランニングで行きます。フルに走れば、運動強度11メッツ、トレイルランニングの強度です。残念ながら、5人の受講生で完走者はYさん1名でした。Yさん還暦ながら、毎日走っているランナーですから、いかに毎日の「継続」が、『力』になるかの表れですね。
次回からは、このコースは上級編にします。中級編は、新たに模索してコースを作ってみます。
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2016年5月14日(土) |
鎌ヶ岳実習を終えて |
下界での最高気温が27℃の夏日の実習でした。山も暑かったですね。とはいうものの時々吹く風はまだまださわやかで気持ちのいいものでした。
今日のコースは鎌ヶ岳へのアプローチでは最も長く、険しい、水沢峠から鎌尾根の鈴鹿山脈の主稜線を辿りました。
登山ルート周辺には、雨による崩落跡が随所に見られます。落石がいつ起こってもおかしくないところもあります。周りをよく観察して危険に近づいていかないように注意を払いましょう。地図とコンパスを使うことは、自分たちが向かっていく方向や、現在地の確認に大切なことですが、登高ルートや危険箇所回避危は、その場の状況を観察しながら判断していくことです。
水沢岳の頂上です。地形図には宮越岳と表示されています。
鎌尾根は起伏の多い岩稜を伴った細い尾根が続いています。ちょっとしたミスが大きな転落になっていくところが存在します。このようなところは、「~ながら」動作は絶対にせず、よく見て、しっかり手足を置いて行動することに集中することが大切です。
とはいうものの、この時期は綺麗な花が咲き乱れていて、つい目が行ってしまいます。ちゃんと立ち止まって鑑賞しましょう。
シャクナゲ ハルリンドウ
シロヤシオ
長かった鎌尾根主稜線でしたが、目的地の鎌ヶ岳が目の前まで迫ってきました。さあ、あとひと踏ん張り、今回、初めて実習に参加されたSさんには、ちょっときついコースだったかもしれません。
鎌ヶ岳頂上です。うまいこと場所を空けていただきましたが、賑わっていました。実習で辿った鎌尾根にはそんなたくさんの登山者に会わなかったのですが・・、車が上がれる鈴鹿スカイラインの武平峠からはほんの1時間で上がって来れる環境だからでしょうね。
さて、今回も長いコースながら、みなさん上々の登山でした。急登での足運びも上手くなってきました。
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2016年4月17日(日) |
宮指路岳~仙ガ岳~野登山実習を終えて |
花が綺麗でした。この時期の楽しみのひとつですね。今回は、何度も実習に参加のみなさんでしたので、宮指路岳ピークハントプランでしたが、みなさん調子も上々でしたので、鈴鹿山脈の最南端の山々の三峰を縦走してみました。歩行距離で約13km(地形図上)です。
コブシ
アカヤシオ
馬酔木(アセビ)
今日のコースのポイントは、地形図でプランニングすると、宮指路岳から仙ガ岳への稜線で、尾根が細く、不安定な地形と、細かいアップダウンを繰り返すところです。地形図にはチェックポイント的にマーキングしましたが、これをひとつずつ確認しながら稜線を歩くと、時間だけが過ぎて、先にすすめませんね。地形図は、プランニングに使うことが大切で、現場では「確認」です。プランニングの過程では、「概念」をしっかり頭に入れる! これが大事です。
予測した通り細い尾根のザレ場が続きます。手をかけるところ、足を置くところを見て判断して、すぐ全体加重するのではなく、加重して大丈夫かどうかのチェックをすることを怠ってはいけません!
大きな岩でもゴロっと動く不安定なものも存在します。
尾根の端が崩れているようなところでは、上からの目線では安定しているように見えても土が「庇」になっていて上に乗ると崩れてしまうこともあります。このようなところは、地図やGPSには記載されていません。山の中では、目で見る「観察」をもとに判断をしていくことが大切です。
鈴鹿の山は標高こそ1000m付近ですが、地形は険しいですね。日本アルプスの山々はさらに険しい箇所と、距離が増します。鈴鹿の山々でしっかり慣らして挑みたいですね。
宮指路岳まではケヤギ谷コースを辿りました。特に問題になる箇所はありませんが、登山道(人間が付けた踏み跡の蓄積)かどうかを目で判断できるように、観察の習慣を身につけましょう。また目線を広げて、周りの環境を観察する習慣も大切です。
全体的に、とってもいいペースでした。実習では最も長いコースをトライしてみましたが、みなさんの進歩の表れです!
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2016年4月11日(月) |
テキスト? |
実習ではありませんが、今週から始まる講座用テキスト作りです。今季からファイルに綴じることにしました。 |
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2015年10月18日(日) |
御池岳 |
今回は鈴鹿の最高峰で広大なカルスト台地の山容が印象的な御池岳。また、頂上付近は踏み跡が多数あり、わかりにくい山でもあります。
入山は鞍掛峠から鈴北岳から御池岳。往復、歩行時間は6時間程度です。
前回の烏帽子ヶ岳のメンバーもいたので、コースタイムが短いため、ちょっとペースは上げてみました。トレーニング山行では「ハアハア、ゼエゼエ」をして知識だけでなく身体も鍛えなければいけません。1時間に最低300mの標高が登れないなら山登りにいく資格がないよって、厳しいかもしれませんが、そうなのです。これは受講者、減ってしまうかなー。
ちなみに僕のガイド登山ではそんなことは言ったこともありません。
しかし、何回も来てくれている受講者の方は間違いなく、数段強くなってきています。かなり、ワイルドになった方もいます。
今回、特に気になったこと。
1、周囲というか、山を観察するのが欠けてる。歩いているとき、自分の足の下しか見てない。登山道から外れて歩いてしまう。
2、下りの時、上下運動が大きいためスリップしやすい。
途中、想定訓練。「下り中に僕が右足をひねり、歩行はそのままだと厳しい。あと、1~2時間すれば登山口に着く。また、雨が強く降ってきており、ツエルトを使い危急時に対応する」。
今後、いろいろなことを登山中にやっていけたらと思います。
以前、テレビだったか映画館かで戦争ものを見た時に山本五十六という方を見て、言ってた言葉が印象でした。
「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば、人は動かじ」
そうなんでしょうかね。僕にはまだわかりませんが、かなり参考にしています。
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2015年10月10日(土) |
クラシ・イブネ山 |
今日は、鈴鹿山系の中でも、行動時間がコースタイム上で8時間50分とロングコースです。朝明渓谷の駐車場で、気合をいれるとともに、コース上のポイントと読図概念を行ってから出発です。
まず、根の平峠から上水晶谷経由で神崎川に向かっていく地形が広々として分岐もわかりにくいだろうと予測で、第1ポイントとしてコンパスの角度を記入してしっかり覚えます。
実際にわかりにくく、根の平峠でコンパスのノースマークを240度にセットして、手に持ちながら方向を外さないように進みます。交互に先頭を歩いてもらいましたが、ばっちり目的方向に進めました。
第2ポイントは、コース上、上水晶谷出合、コクイ谷出合、神崎川本流と谷を渡渉する箇所が出てきます。これは地図やコンパスで処理できることではなく、自分の目で渡渉できるポイントを判断しなければなりません。2人とも躊躇はあったものの、しっかり判断できました。
また、小さな谷が入っているところ、尾根を回り込むところ等、地形図上で収集したことと、現場での照合も的確にできるようになりました。
今日は、実習生が2人ということもあって、登山道が記されていない、ちょっとバリエーションの尾根から上がってみることにしました。朝明渓谷の出発時には打ち合わせしていなかったことなので、尾根の取り付きまでの、わかりにくいところは、講師が先頭でルートファンディングしましたが、尾根に取り付くと地形図の予想通り、非常に明瞭な尾根で、トレース(踏み跡)もあったので、生徒さんにトップで行ってもらいました。804mの取り付き鞍部から1160mのイブネ北東端までの標高差356mをとってもいいペースで駆け上れました。
ルート名称があるのかもしれませんが、地形図を見て、プランしたルートなので、イブネ北東端南東尾根としときましょう。
地形図で読み取った通り、尾根は複雑でもなく、すっきりしています。残念なのは目印赤テープが至る所に、これは回収したいですね。自然の景観が・・・。
1000m付近からシャクナゲの宝庫でした。今度は花が綺麗な時に来たいですね。
クラシは林の中で見晴のない頂上?
イブネは見晴だらけの広い頂上
僕が初めて登った40年以上前のイブネは、背丈くらいのササの中、ササとブッシュをかき分けながら、方向も曖昧を繰り返しながら、やっとたどり着いた!記憶です。今は丸坊主です。
今回は、疲れないペースは十分習得の2人なので、「どんどん歩いて!」ペースの、合宿系で実習してみました。休息の取り方からペースまで、コースタイムを1時間50分短縮できた、体育会女子部活動の実習ができました。
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2015年9月27日(土) |
烏帽子ヶ岳 中央アルプス |
今回は中央アルプスの烏帽子ヶ岳。「奥念丈岳から東に派生した尾根上の山で、山頂からは南駒ヶ岳、越百山など中央アルプスの山々の展望が素晴らしい」と。これはいい!ただ、ここは歩行時間を往復8時間弱はかかるというので、実習では控えていた山でした。でも、行ってきました。
中央自動車道松川ICから、林道を走り、鳩打峠へ。
いつものように、登山口で地形図を見ながら行程の確認と注意すべき個所の話し合い。
この山は鳩打峠までの林道が核心だったかもしれません。以外と、低山は登山口まで不明瞭というのが多いですよね。
どんな話し合いだったのか、少し述べてみると、今回の注意すべき箇所は登りは小八郎岳の分岐、また、小八郎岳頂上からどのルートで烏帽子ヶ岳へつなぐか、また、7合目の分岐、下山は登り時点の分岐も当然ですが、1603mピークのポイントも注意しようと。下りのほうが尾根の派生が増えるので、そういうことも頭に入れておかなくてはなりません。
小八郎岳から望む烏帽子ヶ岳。やはり、遠く見えます。今日中に行けるんでしょうか?
食べれますかー?僕は食べませんけど。きのこ、わかりません。きのこ、多し。
道中、笹、多し。
ピークでピース!低山のくせして、長かった。2200mの山は低山ではないかな。
実習の中では一番長い歩行時間でした。お疲れ様でした。気温も涼しく、登りやすかったのもありますが、さくさくと歩けた方だと思います。下りのダッシュトレーニングは足に効いたんではないでしょうか。
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2015年8月9日(日) |
蓼科山 |
今日も晴れだし、暑い。自分が登山に行くときは晴れてほしいもの。でも、まったく最近雨が降っていない。自分が山に行かないときは雨が降ってほしいと都合よく考えてしまいます。
今回は蓼科山2530mへ。コースは女神茶屋からの往復です。コースタイムは登り3時間、下り2時間のコースです。
標高2000mから岩がゴロゴロしてきます。
標高2400m付近から樹林帯を抜け、岩の大きさが変わり、歩き難くなります。
頂上で「ピース」。どんな山でもそれぞれ格別です。空はだんだん雲が多くなりました。
初めてみた虹色の雲。吉兆らしいですよ。いいことありますかね。
飲み物はコーラに限りますね~。まじで。
水分補給は大事です。大事なんですが、一気にたくさんの量をがぶ飲みしたら体内に補給されないばかりか、逆にバテテしまいます。水分補給できる場所では、まめに摂ることが好ましいでしょう。と表向き。本来は水分を頻繁に摂らなくてもいいような強い身体を作りましょうと言いたい。
日頃のトレーニングの重要さや日常の生活のおくりかたがでてしまいます。 |
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2015年6月20日(土) |
椿大社~(北尾根経由)~入道ヶ岳~(二本松尾根)~椿大社 |
前日は雨。「今日は曇りで涼しいからいいですねっ」て言われたけど、「こんな日が一番ヒルが多いんだよ」って言ったら「そうですかね?」っと軽く返事をされた。
まあ、十二分にヒルに吸われるがよい、吸われまくればよいと思い、入山。
その前に各自が地図を作製したものをチェック。さすが、講師がいいだけあって合格!地図の作成を通して事前にこの山を把握することが重要です。
コンパスも使用しましたが、山の地形を見て、地図を見て、また山の地形を見て、地図を見ての繰り返しです。
下山はちょっと歩くペースを早くしてトレーニング。初めての参加の方もみえたけど、みんな登山靴がいいのかサクサク歩けます。
頂上
椿大社 携帯の待ち受けにしといたらいいことがあるそうです。
椿大社の教え。一瞬も休まず働こう
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2015年6月13日(土) |
朝明渓谷~釈迦ヶ岳~ハト峰峠~朝明渓谷 |
30℃を超える灼熱日予報でしたが、適度なそよ風もあり、それなりに快適な登山日和となりました。鈴鹿の山も雨季を迎え、山ヒルの姿もチラホラ、都心で生活している我々にとっては、異物であることにちがいありませんが、からだにくっついても、慌てず血さえ吸って、満腹感になれば自然に離れます。人によっては1週間くらい跡が残り、かゆみも残るかもしれませんが、吸引中、気持ち悪さのゆえ、無理やり取ったりして、ヒルの細胞?の一部が体内に残ったりすると、その方が後々やっかいになるようです。
今回のコースは、朝明渓谷から、中尾根コースから釈迦ヶ岳、とっても快適な県堺稜線をハト峰峠へ向かい、朝明渓谷へ戻るルートです。鈴鹿の山々の尾根ルート登山コースは、顕著な尾根をルートに取っているので、講座での地図の見方、読み方が、目で確認できるとってもわかりやすいルートです。今日は、実習初めての生徒さん2人でしたが、交互に先頭を歩いてもらいました。2人とも、歩幅が広く、強引な足運びが目立ちます。この動作を繰り返していくと短い時間でバテてしまいます。歩幅は小さく、足運びは外側から回しこむようなイメージが大切です。
中尾根ルートも、標高1000m付近まで来ると、このような風化した岩肌が出てきます。勾配もそれなりに急になり、足場を踏み外して転倒すると、その場転倒ではおさまりません!気を付けて歩く意識が大切な環境といえます。
中尾根から、後ほど歩く稜線を望みます。鈴鹿は三重県と滋賀県の県境にまたがって、このように山並みが続く「山脈」を形成しています。
朝明渓谷をスタートして約3時間で標高1092mの釈迦ヶ岳山頂に着きました。
ここから県境稜線は小さなアップダウンを繰り返しますが、とっても快適です。勾配もさほどの急斜面はないので、下りのからだのポジション、足運び動作のスキルアップにはいい環境です。2人の生徒さんともに、からだの重心位置が高いのと、中心よりやや後方に位置しているので、下って行こうとする下方に重心がスムーズに移行しません。そのため、踏み出した足場も不安定になり、連続動作がスムーズに行かない傾向です。膝をやや曲げた、中間的重心ポジションを維持し、膝を伸ばし戻さない動きを身に付けることで、足運びも、足への負担も軽減されます。
ハト峰は風化した花こう岩の頂上です。県境稜線を水晶岳を超え根の平峠から朝明渓谷へとも考えていましたが、ちょっと疲労気味だったので、ハト峰から予定通り下降しました。ハト峰峠からの下降は、林道コースではなく、沢コースを選択しました。距離は短いコースですが、岩のゴロゴロした登山道と、複雑な地形の中をルートを見出す実践的なコースです。お二人に先頭でルートファインディングして下降してもらいましたが、ルート目印、踏み跡等、よく観察して間違いなく動けました。大東さんは、岩のゴロゴロした沢道が苦手!って自己申告されていた通りでしたが、後半には慣れてスムーズに重心移動ができるようになっていました。
筋肉サポートタイツを履いたり、サポーターを付けたりと足の予防の意識は大事なことかもしれません。が、まだ若いお二人がその予防意識より、それを付けなくても「大丈夫」なスキル、今よりちょっと体力アップする意識の方が大切かと思います。
スマートでシンプルな登山の基本スタイルのいいスタートができたと思います。たいへんよくできました。 |
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