ソフトシェル・パンツ

ポリエステルのベース素材に（素材表にはポリアミドと表示されています）を使い、裏地が起毛処理されていて、ハードシェルのパンツと比べると保温性・ストレッチ性に富んでいます。ゴアウィンドストッパーというバリアーを使って、防風性をアップして、さらに保温性を上げているアイテムもあります。裾にはミニゲーター付きのこのパンツは登山（クライミングも含めた）よりスキーやスノーシューを使ったバックカントリー向きアイテムが普及しています。。一般的に、ラッセルをスキーやスノーシューを使わず、ワカンや自分の脚だけでする場合は、膝位置くらいまでは潜るので、しっかりしたゲーターをパンツの上から付けないといけません。その場合はパンツの裾幅が広いパンツは、ゲーターを付けたときに厚みが出すぎてしまうので向かないでしょうね。
と、深い、厳しい？雪山に限ったことを書いてしまいましたが、このソフトシェル・パンツ、メーカーによっては、防風・撥水処理がされていても、保温性はさほど考慮せずに作っているパンツもソフトシェルと呼んでいます。例えば、２０００ｍ未満の太平洋側を中心とした都心部近郊の山々の冬場は積雪量と寒気がさほどではないので、そんな山々だけを楽しむみなさんには雪山用は必要ないわけですね。そんなパンツは、ソフトシェル・パンツと呼ばずに、アルパイン・パンツと呼んでいるものもあります。

アルパイン・パンツ？トレッキング・パンツ？

様々な表現が業界すじで使われています。日本は、四季があり、緯度の高低、標高の高低という風土があるので、パンツばかりではなく、装備はどの環境で使うのが適正か。というのが商品名になるとわかりやすいでしょうね。この２つ、商品を見る限り、アルパインパンツ名称のパンツは、両方に共通している機能の｢ストレッチ性」・「吸湿・速乾性」の他に、『防風性』・『撥水性』が加算されています。『防風性』は一見すると、生地が厚かったり、目が詰まっています。『撥水性』はされていない生地より、ゴアゴア感があり生地に若干の硬さがあります。

店頭には、冬のさまざまな風土で適正に使えるパンツが並んでいますので紹介しますね。深い雪山対応のソフトシェル・パンツには

を付けています。

ホグロフス
スタ・パンツ
￥４４８８０（税込）

　　　
どちらかというと、バックカントリーに最適な多目的WINDSTOPPERソフトシェルパンツです。ゲレンデスキーパンツとしても非常にいいですね。
WINDSTOPPERにより、高い防水、防風性能と同時に、通気性も実現。重量の違う二つの素材を組み合わせ高い保温力と軽量化をもったパンツです。

パタゴニア社
バックカントリー・ガイド・パンツ
￥２３９４０（税込）

商品名の如く、冬から春の終わりの滑降まで、シーズンを通じて使えるパンツです。４方向に伸縮する透湿性に優れた丈夫なダブル織りの素材（リサイクル・ポリエステル92％／スパンデックス８％）は悪天候に対応し、ヒップと膝に使用した防水性／透湿性パネルがプロテクションをさらに強化。起毛させた内側とフリースの裏地付きウエストバンドは肌触りが快適で、アップヒルではメッシュの裏地を備えた腿のジッパー式ベンツが余分な熱をすばやく逃します。

ノースフェース社
アルパインパンツ・パンツ
￥２５０００（税込）

シビアなアルパインクライミングまで想定し、いかなる動きにもストレスのない機能を求めているのがアルパインパンツです。素材は縦横いずれの方向にもストレッチし、フィルムを挟んだ素材のため防風性、撥水性にも優れています。裾はアイゼンガードとスパッツ付き。サイドファスナーを開放することで換気することができます。

パタゴニア社
メンズ＆レディース・アルパイン・ガイド・パンツ
￥２０９５０（税込）

冬から春の終わりまで、山の中ではこのパンツがいいですね。裾はジッパーによって、登山向けに細くしたり、バックカントリー向けに広くしたり幅調節が可能です。ゲーターをこのパンツの上から付けてもガサつきません。デリュージDWR（耐久性撥水）加工を施した、中厚のストレッチ織りポリエステル／スパンデックス混紡素材は動きを妨げず、内側は起毛仕上げにより快適な肌触りを提供します。ツーウェイ・ジッパー式フライはハーネスを着用したままでも容易に開閉でき、背部に伸縮性のあるウエストバンドはベルトループ付き。

ホグロフス
スピード・パンツ
￥２７９３０

こちらも登山向けに、WINDSTOPPER とFlexableを組み合わせたストレッチ素材のソフトシェルパンツです。しかし、生地的にはやや薄めです。生地自体には保温性は低いと思われますが、撥水・防風はほぼ完璧です。動きやすさではとても動きやすいのでアイスクライミングやアルパインクライミング向きですね。こちらは保温性確保のために、インナーを履いたほうがいいでしょうね。ゲーターをこのパンツの上から付けてもガサつきません。

ホグロフスコル・パンツ￥２１９５０（税込）
こちらはウィンドストッパーは使っていませんが、生地は裏地が付いてやや厚めです。セミ・パウダー・スカートが付いていますので、くるぶし上部までの積雪なら、しっかりガードです。低山なら保温下着とのレイヤードは考えなくてよさそうです。

モンチュラ EVERYTIME・パンツ/メンズ￥２２０００（税込）
保温・防風性に優れた起毛を裏地に使い、ストレッチ素材を使用したメンズの登山パンツです。撥水性も備えシンプルなシルエットながら動きやすい。ゲーターをこのパンツの上から付けてもガサつきません。

モンチュラ NORTH・パンツ/レディース￥２１０００（税込）
保温・防風性に優れた起毛を裏地に使い、ストレッチ素材を使用したレディースパンツです。撥水性も備えシンプルなシルエットながら動きやすい。ゲーターをこのパンツの上から付けてもガサつきません。

モンチュラＢＲＥＵＩＬ・パンツ/レディース￥１５８００（税込）
このパンツは、裏地が起毛処理されているので、保温性があります。タイトなシルエットで動きやすく、シェルレイヤー（外着パンツを履いた）したときでもがさつきません。

モンチュラＲＥＳＩＡ・パンツ/メンズ￥２０８００（税込）
裏起毛処理で保温性を持ち、立体裁断ストレッチで動きやすい構造、登山用のパンツとして完成度の高いモデルです。

ファイントラックメンズ＆レディース・ストームゴージュ・アルパイン・パンツ￥１６２７０（税込）
店頭では１年を通じて販売しているパンツです。防風性、ストレッチ性に優れた、耐磨耗・耐久撥水素材を使った中厚地の万能パンツです。とはいっても、冬は、太平洋側の都心部近郊の２０００ｍ未満の低山向きですね。

バーグハウス
ボラゾン・パンツ
￥１４０００（税込）

一見なんお変哲もないパンツです。一目見ても、「これが秋・冬のパンツかよ？」と疑いたくなるようなパンツです。それは、雪山ばっかり行ってる人の目で、２０００ｍ未満の太平洋側を中心とした都心部近郊の山々を歩くみなさんにとっては十分のパンツです。ちょっと寒い日は、この下に薄手の保温タイツをレイヤードすればＯＫ！

バーグハウス
エレメント・パンツ
こちらの名称はメンズですが、同モデルのレディースもあります。
￥１４０００（税込）

こちらは上のボラゾン・パンツと比べると、生地もやや厚手です。一見ではどう見ても、こちらの方が秋・冬には説得力があると思うのですが・・・、よく見ると、薄手ですが、ボラゾン・パンツの方が生地目が詰まっていますね。パンツのシルエットはこちらの方がやや細身ですかね？スタイル的にはスマート感がありますが、裾幅調整のために裾にファスナーが付いていますので、丈が裁断に合わないとカットが出来ないのが・・・・。　　　　　　　

サレワアルパゴ・パンツこちらの名称はメンズですが、同モデルのレディースもあります。￥１２０００（税込）
オーソドックスなストレート・レッグ・カットのパンツです。素材的にはバーグハウス社のエレメント・パンツと同様です。こちらは丈の長さがカットできるので対応範囲が広いパンツです。

サレワメリック・パンツ￥１５０００（税込）
写真はちょっとシルエットが変わりましたが、アルカゴ・パンツをベースにして、裏地に起毛処理がされています。こちらは保温タイツのレイヤードを考えなくてもよさそうですね。

ソフトシェル・パンツの上には・・・

マークの付いた、撥水・保温・防風の３つの要素を備えたソフトシェルパンツを使ってフィールドに入る場合の雨、霙、雪の濡れを守るにはウィンター向きのハードシェルじゃなくてもいいと思います。中身が寒気を防げれば、ゴアテックスのレインウェアーもそれなりのハードシェルです。但し、日帰りや、１泊までの短期フィーールドワークに限ります。積雪期に連泊の場合は、それなりのハードシェルを用意しましょう。

ホグロフスリム・パンツ￥３１９２０（税込）
降雪時に、防風・撥水・保温が確保されてるソフトシェルパンツの上に履くなら、しっかりしたハードシェルパンツじゃなくて、ゴアテックス・パックライトを防水バリアーに使ったこのパンツでもいいと思います。

ファイントラックエバーブレスバリオ・パンツ￥２３１００（税込）
こちらはゴアテックス防水バリアーではありませんが、十分同等効果があります。