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Hiro's Bar
Hiro’s Barへようこそ
ここは、お酒をこよなく愛するイトさんが酒を語る大人のページです。今宵は何を注文しようかな・・・
                 なんでもあれこれより抜粋今宵の一杯

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スピリッツ2 ウォッカ
ナポレオン皇帝がロシアに攻め込んだ時、軍の持って行ったブランデーが底をついた。そのとき、ロシア軍のウォッカはまだ残っていたのでロシアに敗れた・・・。なんてたとえた逸話もあるように、非常に強いお酒を代表するウォッカ。ロシアを始め、東欧諸国で飲まれるこのお酒、穀物を原料としたものを蒸留後、白樺の炭で濾過して造られるため、一般的に無味無臭無色です。成分はほとんど水とエタノールであるため癖が少ない。このため、ロシアや東欧諸国以外ではほとんどカクテルの材料、ベース酒として使用されています。しかし本家原産国ロシアや東欧諸国では、ウォッカに混ぜ物をするなんて邪道であるともされています。元々、ロシアでは蒸留されたお酒全般をウォッカと呼んでいます。起源は12世紀頃、ロシアやポーランドの地酒として発祥したといわれます。また、14世紀頃のポーランドの宮廷の記録では、食器の殺菌や、体(脇や足)の消臭にウォッカが使われたという記録が残っています。その後、癖のないお酒を造るため改良が重ねられ、1800年頃白樺の炭で濾過されるようになったということです。次に、ウォッカをベースにしたカクテルを紹介します。先程も触れましたが、癖の少ないほとんどエタノールに近いお酒なので、カクテルのベースとしては最適で、他のカクテルベースと違い、ベースの特徴よりも副材の素材を生かしたものが作りやすい。なので、どちらかというとロングドリンクのバリエーションが多く、代表的なものは「スクリュードライバー」「ソルティードッグ」「モスコミュール」等。どちらかというと女の子に人気のものたちで、特にオレンジジュースにウォッカを入れただけの「スクリュードライバー」は、第1次カクテルブーム(昭和30年代)の頃大流行した元祖「ナンパドリンク」。無味無臭無色のウォッカを控えめにすることによりまったくのオレンジジュースで、ほとんどカクテルであることがばれない。お酒の弱い子なら・・・というわけ。「ソルティードッグ」はウォッカにグレープフルーツジュース。グラスにスノースタイルといって、飲み口にレモンを塗り、塩をつけるところがソルティーの所以。「モスコミュール」はウォッカにライムとジンジャエールを加える、これもジュースと間違えるくらいのおいしいカクテル。この3種は、ウォッカの量を調整することにより、お酒が苦手な女の子でも楽しめるカクテルなので、男性諸君はぜひ覚えておいておしゃれなバーで使ってみてください。ただ、飲み過ぎると一気に足にくるので注意(くれぐれも悪用しないように!)。他には「ウォッカマティーニ」「ウォッカライム」「ウォッカトニック」等、ジンなどのベースを変更したものが多く、ベース自体に癖が少ないため、素材を生かしたカクテルになります。あと、前に焼酎のところでも触れましたが、最近の缶チュウハイのベースのほとんどが焼酎ではなくウォッカをベースにしたものが多いようです。やはり、焼酎より癖がないのでよりジュース感覚で飲めるからというのが理由らしいが、「チュウハイ」という名前をつけられてなんだか「焼酎」がかわいそうな気がします。さて、ウォッカの人気銘柄ですが、やはり本場ロシアの「ストロワヤ」「ストリチナヤ」です。アルコール50%の「ストロワヤ」はすっきり澄み切ったフレッシュなウォッカ。「ストリチナヤ」は40%でクリアな味はストレートでも。どちらもカクテルのベースとして非常に最適です。あと、最近宣伝に非常に力を入れている「スミノフ」はアメリカのメーカー。ロシアと並び、ポーランドは非常にたくさんの種類のウォッカが出ているが、日本にはあまりたくさん入ってきていません。その中でも代表されるのが、アルコール度数世界最強96%の「スピリタス」があります。70回以上も蒸留を繰り返し、これ以上精製させるのは不可能といわれるこのお酒は、飲むときはもちろん火気厳禁。常温では引火の危険があるので常に冷凍しないといけないといわれるほどやばい酒。私はこの酒で2回ほど失敗してまして。1度は罰ゲームで数杯一気して朝、雨の中表で寝ていたのと、もう1度はとあるところで1杯いただいたら翌日から2日間血便が出たこと。若気の至りです。あと、ポーランドはフレーバーウォッカという、何かをまぜたものが造られていて、「ズブロッカ」はその代表。バイソンの描かれたボトルが特徴で、中に必ずわらのようなものが1本入っている。これは、バイソングラス(ズブロッカ草。ヨーロッパバイソンが好んで食べる草)というほんのり桜のような香りのする香草を漬け込んだもので、人によってはかなり癖になります(私はかなりはまりました)。あと、「チェリーウォッカ」(その名の通りチェリーエキス入り)や「コンプリートウォッカ」(10種類のハーブ入り)等があります。いずれのウオッカも¥1000〜¥2000で買えるので、気軽に味わえます。やはり買ってきたら冷凍庫がいいでしょう。「ストリチナヤ」あたり冷やさずにストレートラッパというのも悪くないですが。
スピリッツ1 ジン
チャレンジャーのようなこの名前聞いたことありますか?スピリッツとは、蒸留したお酒全般をこう呼びます。ウイスキーはもちろん、ブランデーや焼酎もです。ただ酒税法では、これらにも分類があり(焼酎の項参照)、スピリッツとは「その他の蒸留酒」的な扱いになっています。さて、スピリッツといってもあまりピンと来ない方も多いと思いますが「ジン」「ウォッカ」「ラム」「テキーラ」等は聞いたことがあるんじゃないかと思います。いずれも強いお酒のイメージが強いものかもしれません。今回は、ちょっとなじみが少ないかもしれませんが、やや脇役っぽいお酒のお話。どちらかというと日本ではスピリッツはカクテルの材料のようなイメージがあります。でも、海外の呑んべたちはこれらをラッパのみして道端で転がってるようなイメージもまたあります。実際各お酒の本国に行けば、たいがいストレートみたいです。でも、やっぱりアルコールは非常に強いです。まずは「ジン」から。大麦、ライ麦、ジャガイモ等の蒸留酒に、ジュニパーベリー(ねずの松かさ)香り付けされたものです。もともとオランダが発祥ですが、現在は主にイギリスで造られます。ジンには「ドライジン」「トムジン」があり、「ドライジン」は主にイギリスで作られるため「ロンドンジン」とも言います。この「ドライジン」が造られる以前、蒸留技術が悪く雑実が残ったため、砂糖を加えたものが「トムジン」で、今でも売られています。利尿作用があり、もともと薬として使用していました。次に、ジンのカクテル。代表はやはりカクテルの王様「マティーニ」です。ロンドンドライジンをベースにドライベルモットを3分の1ほど加えてステアしたもので、好みでビターをダッシュしたり、スタッフドオリーブを入れたりします。通はベルモットを減らしジンを増量して、ドライ(辛く)にして飲みます。あと、いろいろありますが、ロックにライムを加えた「ジンライム」、それをシェークした「ギムレット」、トニックウォーターを加えた「ジントニック」、ソーダで割った「ジンリッキー」、レモンと砂糖を加えてシェークし、ソーダを加えた「ジンフィズ」など、かなりおなじみのものが多くあります。また、有名な「トムコリンズ」は、作り方は「ジンフィズ」とほぼ同じですが、もともとドライではなくトムジンを使った(現在はドライが主流)ところから命名されました。ジンは(と言ってもスピリット全般)はアルコール度数が高いので、冷凍しても凍らずややとろみが付きます。それをストレートなんてのもいけます。次に、人気銘柄です。有名なところでは「ゴードン」「タンカレー」「ビフィーター」「ギルビー」「ボンベイサファイア」「ブードル」等があります。酒量販店に行くと比較的多く品揃えしてあります。価格も¥1000〜¥1500と安価ですので、冷凍庫に1本眠らせておくのもいいですね。
焼酎2
さて、今度は分類です。原料に使われるもので、先にも書きました特に有名な5種の中からまずは麦。産地は大分が有名ですが、元は長崎県の壱岐で生産が始められた。壱岐焼酎は麦が原料で麹に米麹を使うが、大分は麦麹を使うのが違い。一般に癖が少なく飲みやすいのが特徴です。次に米。日本酒同様米を原料に使うこの焼酎は歴史が古く、戦国時代にはすでに造られていたそうです。日本酒を造るには暖かすぎる地域で発達したそうで、香りはフルーティー、味は濃厚なものが多いです。有名なのは熊本県人吉(球磨)地方で造られる球磨焼酎があり、少量ですが日本酒の産地新潟や秋田などでも造られます。次は芋。九州南部を中心に作られるサツマイモを原料にした焼酎。味は濃厚で、独特の臭味があるため好き嫌いがあるが、最近は匂いを抑えたものをたくさん造っている。ほとんどが米麹を使用しているが、最近サツマイモ麹が作られ、芋100%もできるようになった。おもな生産地は鹿児島、宮崎。次はそば。案外歴史が浅く、1973年宮崎の雲海酒造が造った。麦よりさらに軽く癖がない。最近は長野県でも造っており、蕎麦屋でそば湯割りとして出すところも多くなった。最後に黒糖。奄美大島で主に造られ、特に戦中から戦後アメリカ領土だった頃盛んに造られた。癖が少なく軟らかく、ほのかに甘い香りがするが実際には甘くない。そして番外編の泡盛です。沖縄特産で、分類は乙種、原料は米なので米焼酎と似ているが、麹にアワモリ麹(米麹)を使うのと、原料米をタイ米(インティカ米)を使うところです。3年以上貯蔵したものを古酒(クースー)と呼びます。さて、ここからは私の好きなもの、よく飲むものを紹介します。圧倒的によく飲むのは何度も登場する「いいちこ」です。なぜ「いいちこ」になったかはあまり覚えていませんが、おそらく父親が飲んでいたのを少したかっていたからだと思います。あと、どこにでもある、紙パックがある、プレミアが付いていないが大きな理由ですね。私、うちではあまり芋焼酎を飲みません。理由は先程の「いいちこ」の逆です。たまにおいしそうなものを見つけてもプレミアが付いてかなり高い。酒屋さんで買うよりへたすると飲み屋でボトルキープしたほうが安かったりします。それなら、自宅でチビチビよりお店でおいしいものを食べながら飲んだほうがうまい酒の価値があります。あと、空瓶に妻の機嫌が・・・。お店でよく飲むものはほとんどが芋。「き六(きは七3つですがパソコンでは出ません)」は近所の「すず樹」さんにキープしてあるのでよく飲みます。ここは、黒木本店(尾鈴山蒸留所)の焼酎がそろっていて、「中々」「山猿」(共に麦)も時々飲みます。あと、壱岐焼酎「壱岐」もここで飲みます。「串の家 和城」では「極呑(きょくどん)」(長期熟成芋。麦もあり)。国分酒造で樫樽3年熟成35%というウイスキーのような焼酎です。「べん作」は大将にお任せでボトルキープ、「太郎」もおまかせショットなので決まっていません。あと、自分でよく買うものにそば焼酎「黒姫」があります。本物の信濃町産霧下蕎麦を使い、佐久のそば焼酎「仁右衛門」の伴野酒造が仕込んだかなりこだわりの焼酎です。これは毎回お盆と冬に信濃町を訪れたときに必ず買ってきます(もちろん萬屋さんで)。では、いままでおいしかったもの。芋はやはり3Mと呼ばれる「魔王」「村尾」「森伊蔵」はほんとうにうまい。伊達に何万円のプレミアが付く酒じゃないね。あと、プレミア物では「萬膳」「萬膳庵」「月の中(つきんなか)」「白佐藤」「伊佐美」「愛子」「宝山 蒸撰綾紫」「八幡ろかせず」「錫釜」なんかがおいしかったですね。特にこの中でも「愛子」(三岳酒造)と「錫釜」(本坊酒造)のふたつは別格のうまさ。「森伊蔵」も近いくらいうまかったが、やはり「愛子」が一番ですかね。「月の中」も無濾過の「杜氏のお気に入り」というのは何度飲んでもおいしかった。同じく「八幡」もおいしかったが、無濾過の「ろかせず」のほうがうまい。「佐藤」は白のほうが品があっておいしいような。「萬膳」も「萬膳庵」よりも風味があるが「萬膳庵」もおいしい。「薩摩宝山」や「富乃宝山」はぜんぜんおいしいと思いませんが、この西酒造の出す限定酒は結構おいしい。特に軟弱な私には紫芋の「蒸撰綾紫」は非常に合います。でも「蒸撰白豊」はいまいち。プレミアでないもの(といっても物によっては手に入りにくいらしいが)では「赤霧島」「あくがれ」「蔵の師魂」「杜氏潤平」「き六」「竹の翁」「極呑」「晴耕雨読」「三岳」「薩摩茶屋」「影法師」「くじらのボトル綾紫」「不二才」「楔」「甘露」「農家の嫁 紫芋」「竈」「うえぞの」「竹山源酔」「屋久の石楠花」なんかが印象的でおいしかったと思います。これらはどちらかと言うと飲みやすく若干軟弱系か、印象強い個性系のどちらかです。あと、共通して香りがよくほんのり甘系ですね。この他、相当数飲んでますが、あんまりおぼえてないやつも多いです。もっと修行せねば。麦はいつも「いいちこ」ですが、別に好きで飲んでるわけではありません。でも、よく考えるともう20年近く家に常備してあるお酒は嫌いなわけはなく、やはり好きなのかもしれません。「中々」「山猿」「吉四六」「壱岐」「田吾作」「兼八」と言ったとこですか。米はうまいと思うけど正直あまり飲みません。十数年前、父親と熊本で飲み歩いたとき、最初から最後までおすすめ球磨焼酎を飲んで回ったことがありますが、そのとき最後に泊まっていたホテルの焼酎バーで最後に飲んだのがめちゃうまかった記憶があります。たしか向こうの人も「これがあいてしまうとあと数ヶ月入荷しない」と言ってました。それを2人で全部開けてきたんですが、それだけ他よりも高かったと思います。たしか空瓶もらって部屋にもって帰ったんですが、超二日酔いでそのまま部屋に忘れてしまいました。散々酔っ払っても本当においしかったあの酒は何だったのだろう。黒糖は気まぐれでたまに飲みますが「朝日」「喜界島」が有名です。そばは結構飲みます。先程出た「黒姫」は定期的に購入しますし、有名な雲海酒造の3年熟成酒「那由多の刻」や、さつま無双のなんと8年熟成「蕎麦和尚」も好きです。共通して言えるのはライトでスムース。気が付くとかなり飲みすぎてしまう危険な酒です。泡盛はあれば飲む程度で、自分から注文したことはありません。以上、こんな感じです。飲み方はめっきりお湯割り。もちろん風味を損ねないようぬるめの温度で。軽いものや、夏なんかは物によりロックやハーフロックにするときもあります。数ある焼酎たち、やはり凝るならジャンルを絞っていかないとわけがわからなくなります。とりあえず芋だけでもかなりな数が出回っているので、これからも「太郎」や「べん作」にお世話になろうと思っています。
焼酎
なんでもにはよく登場する焼酎ですが、肝心のBARにはまだでしたね。さて、私焼酎はよく(かなり)飲みます。ご周知の通り(なんでも参照)「いいちこ紙パック」はうちの常備薬?であり、現在数件のお店にボトルキープがあります。まず、焼酎とは。本来その名の通り「焼いた酒」と言う意味で、蒸留した酒を日本ではこう呼びます。ただ、ウイスキーやブランデー、スピリッツ等はのぞきます。さて、その違いはと言うと、まず焼酎には乙種と甲種があり、そこから始まります。酒税法によると乙種はアルコール含有物を単式蒸留(1回のみ)したものでアルコール45度以下のもの、甲種(ホワイトリカー)は複式蒸留(複数回)したものでアルコール36度未満、共にエキス分が2%未満のものとあります。たとえばこれが、アルコール度数がオーバーしているとスピリッツや原料用アルコール、蒸留のときに香料を加えたり(ジン)白樺等の炭でろ過したり(ウオッカ)原料を糖質を含んだ植物や糖蜜を原料にしたり(テキーラ、ラム)するとスピリッツになります。原料を発芽させた穀類を使うとウイスキー、果実を使うとブランデー、糖や香料を混ぜたりエキス分が多いとリキュールとなります。わかるかな〜?さて、本題に戻りますが、日本各地ではさまざまな焼酎が造られてます。その中でもやはり乙種の話をしないと怒られますかね。原料ですが、定義がアルコール含有物を単式蒸留とあるのでなんでもできます。ただ、麦芽や果実等でなければいいのです。多いのは麦、米、サツマイモ、そば、黒糖なんかが特に有名で、中には栗やシソ、にんじんやコーヒーなんて物もあるようです。あと、沖縄でおなじみの泡盛(米)も焼酎の仲間です。さて、とりあえずいろいろごたごた並べてみます。昨今何度か興った焼酎ブームの中で昭和59年頃興ったチュウハイブームの火付け役になったのは大分麦焼酎。それまでチュウハイといえばまったく癖のない甲種を使うのがあたりまえでした。今でも売っている「宝缶チュウハイ」は当時甲種で絶大なる人気を誇った「純」をベースにつくった昭和50年代後半のチュウハイで、現代のチュウハイの元になったものです。(ただ、最近の缶入りチュウハイはほとんどが焼酎ではなくウォッカがベースです。ウォッハイ?じゃん)今だ人気の商品ですね。それを乙種の中でも癖が少ない大分麦にレモンとソーダでつくった風味のあるチュウハイに、おやじからギャルまでネコも杓子もチュウハイになりました。その中でも今やコンビニでも売ってる下町のナポレオンと呼ばれた「いいちこ」や、「二階堂 吉四六(きっちょむ)」などがプレミアがついたりしました。ちょっとここでチュウハイ雑学を少し。最近居酒屋でどうにも解せないことがありまして。チュウハイとは・・・チュウは焼酎、ハイはハイボール。ハイボールとはベースのお酒をソーダで割ったもののこと。焼酎ハイボール略してチュウハイです。当然焼酎をソーダで割った飲み物のことです。最近居酒屋で「ウーロンハイ」と言うものを聞きました。その名の通りウーロン茶のソーダ割?・・・と思ったら焼酎のウーロン割でした。あと「レモンサワー」と言うのも聞きました。カクテル用語でサワーとはベースのお酒にレモンジュース(もちろん絞った100%のもの)を少々いれてシェークです。と言うことはレモンにレモンを入れて・・・どうするの?ただのレモンジュースじゃん。結局それは「レモンチュウハイ」でした。話はそれましたが、当時私もチュウハイは懲りましたね。コンビニ等で「チュウハイ用ソーダ」なるものが売っていて、炭酸にレモンやライムが入っている。それをお好みの濃さに焼酎で割れば出来上がりです。当時、酒税法改正前で焼酎は非常に安く、一升瓶7〜8百円からあったので大人数の飲み会にはもってこいでした。しかし、各社から缶のチュウハイがどんどん発売されると焼酎自体がまたおやじの飲み物になってしまいました。しかし、ビールや日本酒にくらべヘルシー感があったり、次の日に残りにくいと言うことからこのころ晩酌を焼酎に変えたお父さんも多かったと思います。さあ、そして今回の空前の焼酎、それも芋ブームです。実際私自身も正直芋焼酎はうまいと思いませんでした。やはりネックは「におい」。しかし人間慣れとは恐ろしいもので、過去バーボンの項でもそうでしたが、今では「香り」になってしまいました。某飲み屋のマスターも「芋が流行る前は1杯サービスするから飲んでみろよと今では手に入らない『魔王』や『村尾』をこんな臭い酒ただでもいらんよと言ってたやつに今出すとこんなにうまい酒はないねと言いますよ」だって。私も人の事いえないけどね。ただ、大昔臭くておいしくなかった「薩摩宝山」は今でもおいしくない。「さつま白波」は昔からおいしかった。そして、私は焼酎にはまりだした。きっかけは前からよく登場する「喰いしんぼう太郎」です。(なんでもあれこれ2004.7.21参照)最初はすし屋なのでビール→日本酒と言うパターンでした。しかしある日を境に芋焼酎に目覚めてしまいました。当時まだ芋焼酎が流行る少し前、「太郎」に焼酎が増え始めた。当時の店長(沖縄店に転勤)はテレビチャンピオンで3連覇した寿司職人の店で修行した板前でありながら、独学でソムリエの資格を取ってしまったというすごい人。一時期黒ベストに金のソムリエバッジつけて寿司握ってました(笑)。その店長がいきなり焼酎にはまり、当時チーフ(現店長)だった佐々木さん(焼酎鑑定士)と共に九州通いをしたとか。私でも聞いたことがあるプレミア焼酎がわんさか置いてあったので「あの『魔王』というの一度飲んでみたかったんですよ。あんまりみんながうまいと言うから。」と言うと店長「うん、うまいですけど飲みますか」なんか言いたげに出してくれた。これはうまい!ちょっと芋焼酎の見方変わりそうだ。「めちゃうまいですね、もう1杯ください」というと、待ってましたとごとく「これ1杯サービスするから飲んでみてください。」と出てきたのがなんだったのか覚えがないが、さっきの「魔王」よりも遥かにうまい。「本当にうまいものがブランド物とは限らないんですよ。」それ以来、とりあえずビールの後は「なんか1杯出してよ」でちゃんと料理に合ううまい焼酎が出てきます。
ワイン2
忘れてはならない日本のワインですが、案外日本のワインっておいしいものがたくさんあります。そして、高級と言うと海外物と思いますが、日本にもけっこう高級なものもあるようです。産地としては、やはり一番有名な山梨を始め、長野や北海道等、かなり各地で造られているようです。私は仕事柄長野によく出入りしている関係上、比較的信州ワインを飲む機会が多いです。最近のお気に入りは「小布施ワイナリー」のもの。なんでもあれこれでも何度か紹介している「ドメーヌ・ソガ」「ソガ・ペール エ フィス」です。「ドメーヌ・ソガ」は自社ブドウから造られるプレミアムワイン、「ペール エ フィス」は国内優良農家のブドウを使ったものだそうです。各、数種ずつあり、私はいつも赤のカベルネソービニョン種を買ってきます。最近買ってくるものは2005年物ですが、この2005年は雹害に会い大変希少種だそうです。いつだったかに行った時「カベルネソービニョンが好きなんですけど」と言ったらスタッフの人が薦めてくれた「ペール エ フィス」が恐ろしくおいしかったので(おおげさですが本当)次に行った時は同じ2005年の「ドメーヌ」を買ってきました。飲んでみるとこちらも本当においしかったけど、「ペール エ フィス」のほうが好みだったのでまた買ってきました。その後もあちらへ行くとワイナリーに立ち寄り、何本か購入してきます。現在、自宅には2005年「ドメーヌ」と「ペール エ フィス」(共にカベルネソービニョン)が1本ずつあります。ちなみにここは、スパークリングワインもおいしく、いつも一緒に買ってきます。あと、長野でよく買ってくるのが「サンクゼールワイン」です。最近毎年夏にキャンプに行く飯綱高原近くにあります。ここは自社製ワインのほか、輸入ワインやジャム、パスタソースやスパイスまで売っています。「サンクゼール」は赤倉温泉にもあるのでよりやすいこともあり、スキー帰りにワインやジャムなど買ってきます。ここのカベルネソービニョンは、自社製に一度しかお目にかかったことがなく(タイミングが悪いのかも)、ほとんど輸入物をかってきます。あと、白のシャルドネをよく買ってきます。このほかにも長野にはたくさんのワインがあります。昔、白馬の帰りによく行った「安曇野ワイナリー」、スキー場の宿で見かける「井筒」「五一」その他もろもろ信州ワインはかなり飲みました。次は新潟「岩の原ワイン」です。日本ワインの父川上善兵衛の創った日本屈指の歴史あるワインです。善兵衛が力を注いだ「マスカット・ベリーA」と言う品種にこだわり、おいしい赤ワインを造っています。今やスーパー等でも見かける「岩の原」を始め中級ワインの「深雪花」そこらでは滅多にお目にかかれない高級ワイン「善兵衛」(赤倉観光ホテルで飲みました!)がありますが、買うのは「深雪花」。新潟の酒屋さんにはだいたい置いてあります。昔は現地へ行くのではなくこちらで買いに行ったので、日本ワインと言えば「メルシャン」かな。今でこそキリンの支配下ですが、もともとは1877年に創業された「大日本山梨葡萄酒会社」が発端です。スーパー等で手軽に手に入る安売りワインのイメージですが「シャトーメルシャン」は国産高級ワインの代名詞です。最近でこそワインをたくさんそろえた酒屋さんが増えましたが、昔は管理が難しいこともあり、そこらの酒屋さんにはほとんど置いてなかったと思います。その頃から「メルシャンワイン」は結構置いてありました。この「メルシャン」を始め、山梨県には数々のワイナリーがあります。しかし、残念なことに山梨のワインはあまり飲んだことがありません。マニアックなものをのぞいて、このあたりでも手に入るので、今後いろいろ買ってみたいと思います。おいしいワインあったら教えてください。
小布施 ドメーヌ・ソガ2005 
カベルネソービニョン

小布施 ソガ・ペール エ フェス 2005 カベルネソービニョン

サンクゼール 長野シャルドネ
ワイン
えらそうな能書き並べてる私、実はワインはいまいち。といっても嫌いなわけじゃありません。むしろ大好きですが、深すぎて勉強する気にならなかったと言うのが正直なところです。ですから、難しい話は程ほどに、私の好きなワインやよく飲むものを紹介します。それでは産地別にご紹介。ご存知の通り、ワインはとりあえず?産地で分けられます。いろんな国で作られていますが、やはり生産、消費共にナンバーワンはフランスでしょう。超高級品から大衆品まで日本でもたくさん出回っています。甘口の白ワインが特徴のドイツや、生産量がフランスに匹敵するイタリア、カリフォルニアワインで有名なアメリカ、最近良く見かけるチリが有名です。そして忘れてはならないのがわが日本です。まず、フランス。「ボルドー」「ブルゴーニュ」「ロワール」地方をはじめ、フランス全土で生産されています。「ボルドー」の赤はやや渋めの重めものが多いようで、主にカベルネソーヴィニョン種をベースにカベルネフランやメルローをブレンドしているそうです。有名なメドック地区の第1級格付け「シャトー○○」(ラフィット・ロートシルト、マルゴー、ラトゥール、オー・ブリアン、ムートン・ロートシルト)もボルドーです。私がよく飲むものは「サンテミリオン」。高級シャトーに近い味わいがあって、牛肉料理によく合います。白は「ソーテルヌ」を代表とする極甘のデザートワインが有名です。そう、今流行のアイスワインの元祖です。次に「ブルゴーニュ」。赤は、前に書きました「ボジョレー」を代表とし、ピノ・ノアールやガメ種を使った比較的辛口で飲みやすいものが多いようです。私の好みは「ジュヴレイ・シャンベルタン」。ナポレオンの愛したワインと呼ばれます。あと、おそらく一生飲むことはないだろう最高級品の「ロマネ・コンティー」もこのブルゴーニュです。白はシャルドネ種を用いたすっきり辛口のおいしいものが多いです。「マコン」や「シャブリ」が有名ですが、私は「シャブリ」をよく飲みます。「グラン・クリュー」はしびれるほどおいしいのですが、ちょっと高いので。「ロワール」は「ミュスカデ」と言うマスカットのワインが有名。辛口の白で、ムスク(麝香)の香りがすると言われます。あと、やや甘口で女性に人気の「アンジュ・ロゼ」もここです。「ロゼ・ダンジュ」とも言います。あと、私の好きなもので、その他のフランスワインは「プロバンス・ロゼ」。辛口のロゼで、どんな料理にも合い、お値段ほどほど。フレンチのコースで私一人しか飲まないときは最初にこれを注文します。次はドイツワイン。主に「モーゼル」と「ラインガウ」等で生産され、甘さの糖の量でグレードが決まります。下から「QbA(クーベーアー)」「カビネット」「シュペトレーゼ」「アウスレーゼ」「ベーレン」「トロッケン」「アイスヴァイン」で、一般的には「シュペトレーゼ」か「アウスレーゼ」あたりまでです。まず、モーゼル。ほとんどがリースリング種で造られ、酸味と甘みの中に若干の発泡が感じられるワインです。有名なところで「ツェラー・シュヴァルツ・カッツ」があります。そう、黒猫ラベルのワインを一度は見たことがあると思います。最近あまりモーゼルは飲んでいませんが、昔行くと「ピースポーター」のカビネットかシュペトレーゼを飲んだお店がありました。ラインガウは「リープフラウミルヒ」があります。これは聖母のミルク」と言う意味で、いろいろな会社からおすすめ品と言う感じで出されています。マリア様が授乳しているラベルが特徴で、本家の「ファルッケンベルグ」のものはおなじみの「マドンナ」と言う名で売られています。学生の頃飲み会で「マドンナQbA」を女の子用によく買ってきました。当時確か¥980。安くておいしいので女の子には大人気でした。ラインガウも最近飲んでいませんが、やはり「リープフラウミルヒ」のカビネットかシュペトレーゼは飲んだことがあります。アウスレーゼ以上になると値段は高くなる上に甘すぎて料理にあわせにくいような気がします。ちなみに最近ドイツワインはめっきり「ゼクト(スパークリング)」です。イタリアのワインは実は一度も買ったことがありません。行きつけのリストランテでいつも白ワインをいただきますが、いずれのお店もハウスワインを頼みますので銘柄はわかりません。一度、すーさんに「ピオ チェザーレ」をいただきました。まじめな小さな酒蔵だそうで、かなりおいしい赤ワインでした。その他ではたまに思い出したようにチリワインを買います。買うのはほとんど重たい辛口の赤。銘柄等まったくこだわりませんが、買うのはいつもカベルネソービニョンばかりです。これを牛肉料理やチーズとあわせます。たいがい思い出したようにとは妻とスーパーで買い物をしているときなので、高くても千円位のものです。当たりはずれはありますが、今のところ大はずれはありません。最近、お酒量販店ではかなりワインコーナーを充実させているところが多くなりました。わからないなりにたくさんあるので見ていて楽しいです。ただ、管理はどうなのかなと思いますけど。まあ、あまり通ではないので安物のワインくらいどうでもいいと思いますが、たまにちょっといいワインを買おうと思ったときには、やはり専門店や百貨店に行ってセラーに入っているものを買ってきます。と、いっても5千円以上のワインはめったに買わないけどね。
ブランデー2
前の項ではお堅いブランデー雑学を書きましたが、ここではブランデーをもっと身近に感じていただくために、楽にお話しましょう。もともとブランデーと言えば、石原裕次郎(よく登場しますが、実はファンだったりします)。ストレートのブランデーグラス片手に歌を歌う。なんともかっこよかったです。は、さておき、もともとストレートで楽しむ食後酒で、高級フレンチの後には葉巻とともに欠かせない、どちらかと言うとちょっとリッチなイメージでした。しかし、時はバブルの絶頂期(今でもそうかも)普通の飲み屋の高級品の定番が、スコッチウイスキーからコニャックブランデーになりました。スナックや居酒屋までも、一番高いボトルキープは「ヘネシーVSOP」。当時スナックで¥18000、高級クラブで3万円程でした。どこのお店でもお金持ちそうな人は「ヘネシー」を飲み、「ヘネシー」を入れるお客さんはお得意様、VIP扱いでした。もちろん「ヘネシー」の代わりに「レミーマルタン」「マーテル」等のお店もありました。でもなぜ「ヘネシー」だったか。それは数あるコニャックの中でも「ヘネシー」が一番甘口だったからだと思います。前項にも書きましたが、ブランデーは樽で長期寝かせれば寝かせるほど辛味が和らぎ甘みが増します。VSOPと言えば、最低2年以上寝かせたものですが、ほぼ各社、うまみ等出すために数十年物もブレンドしています。これだけで十分おいしいはずですが、実は教えるとがっかりするかもしれませんが、フランスではコニャックに砂糖の使用を許可しています。砂糖によって甘みや厚みを調整することができるのです。おそらく「ヘネシーVSOP」はその量が多いのでしょう。といってもそんなにたくさん入ってるなんてことはありません。あくまで味の調整程度です。同じ「ヘネシー」でも、XO以上のものにはあまり使われてないと思います。それだけで十分甘いからです。しかし値段もかなり高いので。話は長くなりましたが、この甘くておいしい「ヘネシーVSOP」は、飲み屋のねーさんの当然ターゲットです。「ヘネシー」飲んでる→金持ってる→けちけちしたこと言わない(言えない)→飲ませてもらえる→すぐに無くなりもう1本なんてことになります。当時、飲みやすさからかなぜかブランデー飲んでる人のところに(店の)女の子が「1杯いただいていいですか」ってよってくる傾向がありました。なので「ヘネシー」入れられない人は「サントリーVSOP」を入れてた人が多かったと思います。「どうせ飲むよりねーさんとしゃべりにきたんで、ウイスキーじゃなくてブランデーでいいや」ていう人いたんじゃないですか(まさに私です)。それをされるがまま、薄〜い水割りにされてぜんぜん酔わない(強すぎか?)。で、なぜかお店のねーさんは皆、ウーロン茶割で飲みます(多分ウーロン代取れるからでしょう)。雑談はこの辺にしといて、おいしいのみかたです。やはり王道はストレートでしょう。ブランデーグラスがあると最高。手のひらで暖めながら、時間をかけてゆっくり飲みます。あと、先ほども書きましたが、水割りにすると甘くて飲みやすくなります。ロックもいいですが、どうせやるなら、みのもんたさんのようにブランデーグラスにクラッシュアイスをつめてそこに注ぐ。ロックよりもすぐに氷が解けるので、甘みが出ておいしい。クラッシュアイスの上にレモンスライスを1枚。その上から注ぐとなおおいしい。飲みすぎるので、お酒に強い人向け。ウーロン割りは酔いにくいといいます(たぶん迷信)。次にカクテル。ブランデーカクテルの代表といえば「サイドカー」です。私が好きなカクテルナンバーワンのこのカクテルは、ブランデー、ホワイトキュラソー、レモン2:1:1をシェークして作ります。アルコールは高いですが、飲みやすく甘口で、目の前でバーテンさんがシェークしてカクテルグラスに注いでくれるので雰囲気満点です。ブランデーをコニャック、キュラソーをコアントローで作ると上品な甘さがなお引き立って非常においしい。アルコール低めでと言う方は「ホーセズネック」をおすすめです。レモン丸1個使う贅沢なカクテルで、レモンの皮を馬の首に見立てらせん状に切り、タンブラーまたはコリンズグラス(細くて背の高いグラス)にかける。そこにブランデー、ジンジャーエールを注ぐ。最近はブランデーの変わりにウイスキーを使うところが増えたらしいが、本来はブランデー。これもベースを「ヘネシーVSOP」なんかで作った日には、女の子は止まらなくなりあとで大変なことになる。もうひとつ、思いっきり邪道な飲み方を紹介します。バブルの頃、高級クラブで究極の道楽と言われた「メロンブランデー」です。作り方はいたって簡単@マスクメロンを縦割りでカットA中の種を抜いてBそこにブランデーを注ぐCスプーンで果肉をはがしDブランデーとクチュクチュかき混ぜるEおいしくいただく。ブランデーの甘みとメロンの甘みが合わさって究極のうまさが口に広がります。なぜ、究極かというと、当時、高級クラブでお金持ちの方たちが、女の子とゲームをやり、勝った人がこれを飲めると言うのが流行ったそうな。で、おいしいし、みんなが飲みたいのでどんどんゲームが進む。当時の高級店のメロンの相場は大体半身で3〜5万円(すごいと思うが、バブル時高級メロンは1個1〜2万円)。ブランデーも超高級コニャック使用。気が付けば請求額一気に100万単位と言うことになったらしい。そんな恐ろしい飲み物が、ご家庭で手軽に楽しめる(TVショッピングみたいになってきた)という方法。メロンは夏場に私がよくなんでもで紹介している渥美半島は田原の道の駅「めっくんハウス」で伊良湖岬にドライブがてらより買って来るといいです。シーズンのいい時ならかなりの上物が1個¥800くらいで買えます。ブランデーはサントリーでもいいが、最近、酒量販店ではコニャックVSOPクラスが5〜6千円で売っているので無理してもそちらのほうが遥かにうまい。あとは注いでクチュクチュしてして飲むだけ。かなり病みつきます。お酒があまり強くない人はブランデーの量を調節して、コニャック風味のメロンデザートでいけます。ぜひ、奥様や彼女とお二人の記念日に、サプライズデザートとしてやってほしいです。かなり喜ばれます(うちは妻がぜんぜん飲まないので寂しく1人で飲んでます)。しかし、いずれも結構危険(飲んだ後)なので使用に注意してください。男性諸君、くれぐれも悪用しないように(私は昔かなり・・・ばれないようにね)。女性陣は、この手の物を彼が注文したらご注意を。そのうちこの手のカクテルの特集やろっかな。     
ヘネシーVSOPフィーヌシャンパーニュ。もう少し謙価なプレビレッジというのも出ている。

サイドカー。甘くて飲みやすいがアルコールかなり高め。

ホーセズネック。レモンの皮を入れるだけだがびっくりするほど飲みやすくなる。
ブランデー
ブランデー飲む人はけっこう少ないんじゃないかなァ。なんて始まり方しましたが、それだけブランデーを飲むシチュエーションが減ったと思います。昔はスナックやクラブで高級酒と言えば「ヘネシーVSOP」。海外旅行のお土産には「カミューナポレオン」。水割りにすると甘みがあって飲みやすいということで、お店のおねーさんに飲ませる用?に、どこのお店でも「サントリーVSOP」が必ずと言っていいほどおいてあったけど、最近あまり見かけない。(というか最近あまりそういう店行ってないなァ)めっきり焼酎に取って代わられてしまったのはウイスキーと同じです。えらそうなこと言ってそういう私も最近あまり飲んでないかな。(といってもサイドボードには確かマーテルVSOPが少し残ってると思います)どちらかといえば高級、セレブ、上流階級のイメージが強いお酒です。というのも、ジャパニーズウイスキーでは100万というとんでもないお酒「山崎50年」を紹介しましたが、実はブランデーの本場フランスでは、ほとんど一般に出回らないこのくらいのお酒はごろごろしています。酒税改正前には1本10万円なんていうのは普通に各社から発売していました。さて、ブランデーとは、果実から造られた蒸留酒のことをいいます。ちなみに穀類からはウイスキーですね。一般的にブドウから造られたお酒、つまりワインを蒸留し、樽にて熟成させます。ブドウ以外ではチェリー(キルシュヴァッサー)、りんご(カルヴァドス)木苺(フランボワーズ)などが有名です。日本にもブランデーはありますが、やはり本場フランスの、ブドウのブランデーでお話を進めましょう。15世紀頃、コニャック、アルマニャック地方で造り始められたといいます。ブランデーと言えばルイ13世(この名を冠したブランデーがある)が有名ですが、この遺志を告いだルイ14世が、1713年にフランスブランデーを保護する法律を作りました。それ以来、ブランデーが王侯の酒の地位を得ていったと言います。そしてフランス国内でも1909年以降、コニャック、アルマニャックという生産地の名前の使用を法律で厳しく制限しました。ブランデーはもちろん生産されたブドウの産地や樽での熟成年数によって階級が変ります。コニャックを例に挙げましょう。コニャックは、フランス西南部のシャラント川沿いの6地区で作られたブドウを使用します。1グランドシャンパーニュ2プティットシャンパーニュ3ボルドリ4ファンボア5ボンボア6ボアゾルディネール。1が最高級、6が低級です。このうち1と2のみのブレンドで、かつ1を50%以上含むものをフィーヌシャンパーニュといい、日本に輸入されている高級ブランデーのほとんどがこれです。それにプラス熟成年数です。古い原酒と若い原酒をブレンドしますが、若い方の熟成年数で決まります。0年☆1年☆☆2年☆☆☆となりますが、☆☆☆以上しかコニャックとして販売ができません。4年以上で有名なVSOP、6年以上になるとそれぞれの会社でナポレオン、XO、エクストラ、プレミアム等つけられます。ここで豆知識。高級ブランデーと言えばナポレオン。このナポレオンの称号実は当社のお勧め品的な意味を持ちます。一応コニャック、アルマニャックでは最低6年以上でないと名前は使えませんが、その他のものは規制が無いのでその会社の売れ線をナポレオンとして売っている所が多いのです。ですからナポレオン=高級は必ずしもイコールではありません。同じコニャック、アルマニャックの中でもナポレオンに関しては各社かなりの値段の違いがあります。このブランデーに関して言えば、値段が高い高級品になるほど辛味が減り、甘みが増します。私が今までに飲んだことのある最高のものは、「レミーマルタン ルイ13世」(当時30万くらい、現在16万8千円輸入アサヒ)というコニャックです。40〜100年もののグランドシャンパーニュだけをブレンドした文字通り最高級品なのですが、1本一気飲みできるんじゃないかというくらい甘くてマイルドです。このクラスのものならば、ウイスキーは水割りでないと飲めない人でも、おそらくロック、もしかするとストレートで飲めると思います。一般では手に入らないオーバー100万円の(国家レベルじゃないと買えないそうです)百数十年物のグランドシャンパーニュはいったいどのくらいなのか想像できません。(レミーマルタンより2007年3月に初めて786本内日本60本限定でだされました。1本100万円)まさしく雲の上まで泳いでいかないと一生飲めませんね。
世界786本限定のレミーマルタンルイ13世ブラックピール

こちらが普通のルイ13世。どちらにしてもすごい
ジャパニーズウイスキー2 シングルモルト
最近、下火になったウイスキー業界の中で、国産シングルモルトウイスキーが静かなブームです。本物志向のブームなのか、日本人がウイスキーと言うものがわかってきたのかは定かではありません。シングルモルトとは、ウイスキーの項でも少し触れましたが、大麦麦芽(モルト)のみで造ったウイスキーのこと。正確には、単一の蒸留所にて造られたものに限られ、複数の蒸留所にて造られたモルトウイスキーをブレンドしたものはヴァテッドウイスキーとよびます。これに対し、モルト以外のもの(トウモロコシ、ライ麦、小麦等)で造ったものをグレーンウイスキーと言います。この、モルトとグレーンを絶妙のバランスでブレンドし、最良のウイスキーを造るのが一般的なウイスキーの造り方です。ではなぜわざわざブレンドするのでしょう。もともとスコッチウイスキーの伝統であるモルトウイスキーは非常に個性の強いものが多いため、軽い口当たりのグレーンウイスキーをブレンドすることによっていろいろな趣向にあわせた物を作っているわけですが、通の間ではこの個性たっぷりのモルトウイスキーに魅力を感じる方が多いようです。実際本場スコットランドでは、日本の地酒のようにたくさんの個性的なシングルモルトウイスキーが販売されています。さて、日本のシングルモルトですが、先にも書きました、メルシャン軽井沢ウイスキーが1976年に初めて瓶詰めで市販しました。当時なんと1本1万5千円でしたが、1ヶ月で1000本完売。日本人が限定に弱いのはかわりませんね。そして、市販シングルモルトといえば今なおベストセラーの「サントリー山崎12年」です。1984年山崎蒸留所の竣工60周年を記念して造られたもので、厳選されたモルト原酒から造られたこのウイスキーは今や日本を代表するシングルモルトとして発売から20年以上経った今もなお世界中の愛好家に支持されています。この12年は私のお気に入りのひとつです。現在お手ごろの10年物から12、18、25、35、50年(35と50は完売)とバリエーションが販売されています。私も18年までは飲んだことがありますが、それ以上はさすがにちょっと。ちなみにまだ手に入る25年で10万円、すでに完売の50年はなんと100万円です。死ぬ気になれば飲めるけどね。最近サントリーからビンテージモルトというものが出ていることを知りました。1979年より毎年最良のシングルモルトを出しているみたいで、非常に気になります。最近シングルカスクというのも出てきています。先にも少し触れましたが、ひとつの樽から出されたものをまったくブレンドすることなく瓶詰めしたものです。シングルモルトは味や品質を均一化するために単一の蒸留所内のモルトウイスキーをブレンドするので、ある程度たくさん造る事ができますが、シングルカスクはまさにひと樽ひと樽が微妙に違うため、非常に希少なものです。アメリカではジャックダニエルシングルバレルやブラントンなどが昔からでています。国産ではメルシャン軽井沢より先にも紹介した「軽井沢Vintage」、ニッカから「シングルカスク余市」「同宮城峡」が出ています。いずれもひと樽から一切ブレンドせずに詰められたものなので、なくなって新しい樽になると味も香りも変ります。値段も熟成等により数千から数万まで様々です。特に、このシングルカスクで驚かされたのは、サントリーから以前限定で発売された「THE CASK of YAMAZAKI」です。2002年から2005年にかけて発売させたこのお酒、本当に少量(150〜360程度)だったため、最初に発売された「バーボンカスク1991」は予約開始わずか2時間で完売になってしまったと言います。あと、英国の権威あるウイスキー専門誌ウイスキーマガジン主催のコンテストで世界の名だたる銘酒をおさえ、「ニッカシングルカスク余市10年」が最高得点を獲得したそうです。こんなに魅力のある日本のシングルカスクというお酒、実はまだ飲んだことがありません。限定のサントリー、ニッカはもうすでに完売してしまっているので無理としても、軽井沢ならなんとか手に入るので。あっ、ただいま入った情報によりますと、サントリーもまだ手に入ります。1979〜1997年までのカスクです。お値段50万〜3000万円高っ・・・ってこれ、オーナーズカスク(樽ごと購入する)ですね。ただ、購入すると後日100〜500本のシングルカスクが送られてくるそーな。そんなに飲めるかな?(って、そーゆーもんだいじゃないでしょ)
「サントリー山崎12年」と、幻の100万円ウイスキー「山崎50年」。
        
わずか2時間で完売した「THE CASK of YAMAZAKI バーボンカスク1991」

軽井沢でのみ買えるシングルカスク「軽井沢VINTAGE」
ジャパニーズウイスキー
1929年に国産初のウイスキー、寿屋「サントリー」(のちの白札、現ホワイト)が発売されて以来、約80年。ジャパニーズウイスキーは後発ながら世界5大ウイスキーに数えられるまでになりました。結局最初はスコッチウイスキーのコピーのようなものでしたが、日本独特の気候、水等により独自の風味のものが出来上がってきました。日本人の繊細な舌もそうさせたのでしょう。このジャパニーズの2大ブランドは言うまでも無く「サントリー」と「ニッカ」。歴史としては「サントリー」のほうが古いのですが、実は「ニッカ」の創業者 竹鶴政孝氏は「サントリー」で国産初のウイスキーを造った時の責任者だったと言うのは案外知られていません。当時、寿屋(現サントリー)の「赤玉ポートワイン」を造っていた摂津酒造にいた竹鶴氏は社命を受け、スコットランドにウイスキー造りのノウハウを得るため留学した。ところが帰国後、諸事情で会社がウイスキー造りの計画を取りやめてしまった。やむなく摂津酒造を退社した竹鶴を、寿屋の鳥井信冶郎が声をかけ、京都山崎に日本初の蒸留所を造ったときに責任者に任命したと言ういきさつです。その後、竹鶴は寿屋退社後、北海道余市に蒸留所を造り、大日本果実(株)略して日果(ニッカ)を設立しました。正直、両者の歴史を見ると、どちらも自分が造ったといっているが、冷静に見るとこの2人どちらも現在のジャパニーズウイスキーにとって、非常に大切な人物であることには変りはありません。現在、主要な日本のウイスキー蒸留所は全国で6箇所あります。「サントリー」の京都山崎、山梨白州、「ニッカ」の北海道余市、宮城峡、そしてあまり知られていない「メルシャン」の軽井沢と、「キリン」の富士御殿場です。このほかにもいくつかあるようですが、全国区の大きなところはこんなところです。「サントリー」「ニッカ」は言わずと知れているとして、「メルシャン」「キリン」はどうでしょう。「メルシャンワイン」というと皆さんご存知だと思います。日本初の国産ワイナリーを源流に持つ、日本最大のワイン会社として海外にもワイナリーを持つ会社です。ワインはおもに山梨県勝沼で造られますが、ウイスキーは長野県北佐久郡の浅間山の麓に小さな蒸留所があります。ここで、わずか3人の職人さんで造られています。国産瓶詰めモルトウイスキーを初めて発売したのはここだそうです。以来、モルトウイスキーにこだわり続ける蒸留所です。商品名も「軽井沢ウイスキー」で、主にシングルモルトの12、15、17年と言った長期熟成ものがメインです。すごいのが、現地、メルシャン軽井沢ミュージアムへ行くと、シングルカスク(まったくブレンドしていないひとつの樽から出したもの)のモルトウイスキーが購入できるとのこと。最高なんと31年(1975年樽詰め)熟成ものが手に入ります。そして「キリン」です。いわずと知れたビールの会社ですが、最近はめっきりウイスキーの話を聞かなくなりました。ちょっと年配の方なら「キリン・シーグラム」といったらピンと来るかもしれません。日本の「キリンビール」米の「シーグラム」英の「シーバス」3社が合同で立ち上げたキリンブランドの洋酒製造と、「フォアローゼス」「シーバスリーガル」「マーテル」の輸入会社です。一時「ロバートブラウン」というウイスキーが大ヒットし、その後も「ボストンクラブ」「エンブレム」「クレセント」等のウイスキーを世に送り、日本の第3ブランドにのし上がりました。しかし、ウイスキー低迷の影響からでしょうか、2002年合同会社からキリンビール傘下の子会社として本物志向のウイスキー造り専門の会社に生まれ変わりました。蒸留所は静岡県御殿場。富士山の麓で伏流水を使用しています。今でも「ロバートブラウン」等造っているそうですが、やはり最近は「富士山麓」です。アルコール50度の樽熟は、少し水で割って普段自分の飲むアルコール度数にして飲むと旨みが違うと言います。18年物のシングルモルトもあります。そして「エバモア」。毎年限定で発売されるイヤーズウイスキーです。21年もの以上の原酒のみのブレンドで出来上がるまさに至高の一品で、1999年より毎年出ている一度は飲んでみたいウイスキーです。ジャパニーズはどちらかと言うとスコッチウイスキーの流れをくんでいますが、あまり定義のようなものが無いため、かなりいろいろなものがあります。比較的こだわりなモノはしっかりしたスコッチに似たものが多いようですが、ピート香のあまりないアイリッシュぽい物や、グレーンの多いカナディアンぽい物もあります。有名どころでは「ニッカ」はスコッチを越えるところをめざしたような力強いものが多い反面、「サントリー」は独自のジャパニーズを極める、やさしい物が多いような気がします。したがって軟弱な私は性格と同じく?やさしい「サントリー」を好みます。やはり今夜も「角瓶」で乾杯かな。
サントリー角瓶
今回は「サントリー角瓶」のお話。値段も安く、庶民的なイメージのこのウイスキー、私は結構好きで昔から良く買ってきます。今年はちょうど、角瓶発売70周年だそうで、いろんな企画が立てられているそうです。私と角瓶の出会いはというと、小学校の頃(から呑んでたわけじゃないよ)親父が飲んでました。今考えると当時、うちの親父さんは結構贅沢な酒のんでたなぁと思います。というのも、当時まだ、酒税法が改正になる遥か前で、角瓶は特級酒でした。なので当時おそらく¥3000〜4000はしたと思います。あの頃親父のまわりで角瓶の空き瓶で貯金箱を作るのが流行っていました。あの亀甲模様の1箇所に釘で割れないように少しずつ穴を開けます。かなり根気がいり、私も挑戦しましたが、気が短く何本も割ってしまった記憶があります。その後、私も妹も大きくなり、金がかかるのか次第に親父の酒が「ホワイト」になりやがて焼酎へ・・・。たいへんだったんだね。さて、この「角瓶」。見ての通りのまさに角瓶ですが、この「角瓶」は本来の名前ではありません。今でこそテレビでも「サントリー角瓶」とコマーシャルをしていますが、ラベルを見てもどこにも一言も「角瓶」とは書いてありません。書いてあるのは「SUNTRY WHISKY」と書いてあるだけです。1937年当時壽屋のマスターブレンダー鳥井信冶郎が12年の歳月をかけて作り出した初めてのウイスキーだったので単に「SUNTRY WHISKY」にしたようです。ちなみに角瓶という名が定着したのは、戦後の1950年頃だという事です。この「サントリーウイスキー12年」が完成したとき、世界のどこにも無い、しかも日本的なデザインの瓶に収めたかった。そこで生まれたのが今も伝わる亀甲模様の「角瓶」です。今からするとサントリーでも比較的安い(¥1900くらい)お酒で、スナックすら置いてないような酒ですが、昔は非常に高級なものだったことを物語ります。出会いは早かったですが、付き合い始めたのは前にも書いたようにサントリー関係の仕事をしていた時からです。それまでは外国モノにかぶれていて、日本のウイスキーはねーさんのいるカラオケスナックで飲むくらいでしたが、仕事でいろいろな酒を飲むようになったとき、ふと親父の角瓶を思い出して飲み始めました。知り合いのバーを手伝っていたときも、お店の常連さんに自称アイビー、トラッドというおじ様が多数いて、皆角瓶かトリスを飲んでいたのでその方たちの影響もあったと思います。というのも、そのおじ様たちは、皆中小企業の若社長で、いつもビシッとトラッドなスーツを着て、車はベンツやBMW。お金持ちなのにあえてショット¥400の角瓶や¥300のトリスをロックです。しかし毎回来ると1本空にしていきます。「俺たちの青春の酒よ。こんな酒気分良く飲ませてくれるのはここしかないからな」とにかくかっこいいおやじ達でした。最初は格好と値段で飲んでいた角瓶も、そのうち自分の口に非常に合う酒だということに気づき、今日もうちのサイドボードに1本入っています。ただ、最近「白角」や「黒43」なんてのも出てるけど、一度も買ったことが無い。一度飲んでみないといけないと思いながら、なんか邪道のような気がして・・・ただの飲まず嫌いですが。でも、黒は結構おいしそうな気がするので挑戦してみたい。飲み方はもちろんオンザロックが多いですが、寒い夜にはお湯割なんてのも良い。ここで、お湯割り必勝法。お湯割りは熱いに限る方は不向きです。まず、お湯割りグラスに熱湯半分ほど。そこにウイスキーを注ぐのだが、その前にストレートグラス(お猪口でも可)水を1杯。ウイスキーシングルまたはダブルを注ぐと同時に水も一気に注ぐ。すぐにステア(まぜる)。出来上がりです。ほとんどの方がウイスキー→お湯だと思いますが、ぜひ飲み比べてください。違うお酒じゃないかというくらいに、ぜんぜん味が違います。このウイスキーの香りと甘みが最大限に引き出されるお湯割の作り方は、ちゃんとしたバーならばほとんどこのように出してくれると思います。(最近ぬるいと怒る人がいるのでやらない店もあるようで)これは焼酎でも応用できますので(一部の焼酎バーではこのように出してくれる。食いしん坊太郎もそうです)一度お試しあれ。  
サントリー角瓶。これからもお世話になります
シャンパン
クリスマスや記念日に欠かせないシャンパン。一般的に良くシャンパンと呼ばれますが、実はこれ日本語読みで、英語ではシャンペン、フランスではシャンパーニュと読みます。シャンパンとはその名の通り、フランスのシャンパーニュ地方で作られた発泡性のワインのみに与えられる名前で、本来すべてスパークリングワインと呼びますが、シャンパンはその中の一種です。しかし、品質や高級感等からか、今や発砲ワインの通称になってしまいました。さあここで、シャンパンといえばまず思いつくのがよく「ドンペリ」と呼ばれる正式名「モエ・エ・シャンドン・キュベ・ドン・ペリニヨン」です。バブル時代に高級クラブ等で芸能人やバブリーな社長さんが飲んでいたといわれるこのシャンパンの名前、実は人の名前なんです。その昔、シャンパンに限らず、すべてのお酒をフランスでは修道院によって造られていました。「ドンペリ」さんはそこの僧侶の一人で、よくこのお方がシャンパンを造ったと思っている人がいますが、そうではないみたいです。この方が責任者として働いていたベネティクト派オーヴィレール修道院でシャンパンというものを完成させた方です。このシャンパーニュ地方は緯度が高いため、造られるワインはボルドーやブルゴーニュにとてもかなわないものでした。その昔はワインが発泡することは発酵過程で普通のことでも、それをうまく保存したり、熟成させることができなかったようです。そこで、品質の良い発泡ワインを造るためのプロジェクトのようなものができ、その責任者が「ドンペリ」さんだったとのことです。発泡性のワインを完成させるためのビン内2次発酵技術を洗練させ、今日のシャンパンを完成させたのがこの「ドン・ペリニヨン」グループだったということです。さて、そのシャンパンおよびスパークリングワインの造り方というか、発泡のさせ方には3種類あります。一つ目はその名もずばり、「シャンパン方式」。これがドンペリさんたちががんばった方式で、出来上がったワインをビン詰めし、ビンの中で2次発酵させて炭酸ガスを閉じ込めるという方法。ふたつ目に、密閉させたタンクの中で発酵させるときに自然に発生するガスを閉じ込めてからビン詰めする「キュベ・クローズ方式」。そして、コーラやサイダーのようにむりやり炭酸ガスを封入してしまう「コカコーラ方式」です。何が違うかというと、「コカコーラ方式」は泡立ちが荒く、炭酸も抜けやすいのに対し、「シャンパン方式」で造ったものはきめ細かな泡が延々と立ち上がり続ける。「キュベ・クローズ方式」もワイン本体自体が発泡しているので、「シャンパン方式」に近い。と、様々な場所で様々な造り方のスパークリングワインがある中、品質、製法等抜きん出たものがフランスの「シャンパーニュ」であることがわかる。と、またまたうんちくを語ってしまいましたが、イトさんおすすめシャンパンはもちろん「キュベ・ドン・ペリニヨン」です。という現実的でないものはおいといて、記念日等に比較的手に入りやすいものを紹介しましょう。まずは、「モエ・エ・シャンドン・ブリュットアンペリアル」通称「モエシャン」です。おそらく世界一有名なシャンパンです。というのも、F−1(現在はマムです)をはじめとするモータースポーツのほとんどで、優勝者のシャンパンファイトに使われています。先の「ドンペリニヨン」はこのモエ社の最高級品です。次に「ヴーヴ・クリコ・イエローラベル」。オネー様方に絶大な支持を受ける、ルイヴィトン(ヴーヴ・クリコジャパン)の輸入するシャンパン。「ホワイトラベル」はドミ・セック(甘口)。同社は故ダイアナ妃のロイヤルウエディングに指定されました。正規特約店で買うと特約店専用オリジナルラッピング(クリスマスバージョンとかもある)や、専用の袋に入れてくれる。もうひとつ「ランソン・ノン・ヴィンテージ」。最近キリンが輸入しているので、比較的いろんなところにおいてあるが、れっきとしたイギリス、スウエーデン、スペイン王室御用達シャンパンです。「ブラックラベル」はブリュット(辛口)「ロゼラベル」はその名の通りブリュットのロゼ、そして「アイボリーラベル」はドミ・セックです。以上が比較的有名かつ手に入りやすいシャンパンです。どれも、フルで¥5000、ハーフで¥3000くらいと少し高めですが、香りも最高ではずれが少ないものですから、記念日やクリスマスなんかに飲んでみてください。でも、こんなに高いと普段手軽に飲めないということで、シャンパン以外のスパークリングワインを少し。まずはスペインの「コドニュー・キュベ・ラヴェントス」。カヴァ(シャンパンと同じ製法で作られたスペインシャンパン)というスペインの高級スパークリングで、味、香り等シャンパンに負けない非常にコストパフォーマンスに優れたものです。¥2000くらいで買えます。もうひとつ「ツェラー・シュヴァルツカッツ・ゼクト」。ドイツのモゼールを代表する、黒猫ラベルで有名な通称「ツェラーカッツ」のスパークリングワインです。普通のカッツはたまに飲むのですが、スパークリングがあるなんてちょっと前まで知りませんでした。興味本位で買ってみるとうまいこと。ドイツワイン特有のほんのり甘いスパークリングワインです。本来シャンパンは食前酒で、俗に言う乾杯用。アペリティフ(オードブル)や、魚のグリル料理に合うといわれます。でも、イトさんのおすすめは鶏のから揚げ。塩味の焼き鳥にもいいと思います。これなら自宅でも手軽に楽しめます。シャンパンやワインはそこそこの高級品でも1本¥5000〜¥10000と、ウイスキーやブランデーに比べるとそう高くない。と思いきや、実際にはあけたらその日に飲みきるということで、よーく考えるとすごく高い。ウイスキー1本でシングル約23杯ほど取れるので、¥10000のをせこく1日1杯(無理?)だと¥400ほどで、20日以上楽しめるのに対し、特にスパークリングは気が抜けてしまうので、安い¥2000くらいのでも毎日は痛い。ちなみに先に出た「キュベ・ドン・ペリニヨン」は大体¥15000くらい、ロゼにいたっては¥25000〜¥30000(ヴィンテージは年によって値段が違う)もするので、いかに贅沢なのかわかる。しかし、黄金色に輝く透き通った液体の中でいつまでも途切れなく立ち上る一筋のきめ細かい泡に魅了され、なんともいえない心地よい時間。それを考えるとたまには贅沢をと思ってしまう。今年のクリスマスには、こっそり静かに眠らせている小布施ワイナリーのスパークリングワインを起してあげようかな。
ボージョレーヌーボ
毎年11月の第3木曜日に解禁になるボージョレーヌーボ。作今のワインブームで毎年秋になるとテレビや雑誌でも特集が組まれるほどです。ここで、簡単な豆知識。「ボージョレー」(またはボジョレー)は採れた土地、「ヌーボ」は新しいという意味。フランスの数々の有名産地の中のブルゴーニュという地方のボジョレー地区は主にガメ種というフルーティーで軽やかな赤ワインの産地で有名です。ここで造られた新酒という意味です。もともと大昔、ビンにコルクで栓をして熟成させる前は新酒の季節になると醸造所で樽から直接自前のビンに買ってきたそうです。その頃のワインは1年くらいすると熟成ではなく酸化してきたそうです。それが、ビンで熟成させる時代になってもやはり新酒は人気があったことからヌーボを造り続けたとのこと。だからそうとう歴史があります。ちなみに第3木曜日というのは、もともと11月15日だったのが、お国柄、土日と重なると運送業者が働いてくれないのでかえたそうです。さすがフランス人?ボージョレーはヌーボでなくても渋みが非常に少ないので少し冷やして飲んだほうがおいしいかも。寝かせてもあまり熟成せず、むしろ酸化していくのでせめて春までには開けたほうがとのことですが、私の知り合いにはヌーボを寝かせてる人もいます。案外うまくなるらしいですが、ちゃんとワインセラーがある人以外はやめたほうがいいと思います。さて、私とヌーボの出会いは案外早く、学生の頃バイトしていたホテルのレストランです。フレンチなので、もちろん毎年秋になると「ヌーボフェアー」をやっていました。当時はまだ、ヌーボの知名度もなく、ごく一部のワイン通やワインファンのものでした。当然私もぜんぜん知りませんでしたし、酒屋にも並んでいません。レストランのボーイ生活も早半年以上になった私も、ちょっとだけワインなんてものを覚えて格好つけていたところ、突然あらわれたヌーボを飲んでみたくてしょうがない。というところで当時住んでいた寮の先輩が明治屋でヌーボを買ってきてくれました。つまみはカマンベールチーズ。当時フレンチなんて高くて食べられない私たちには赤ワイン=チーズというかんじでした。飲んでみると、今まで赤ワインは結構渋いものだと思っていたのに軽くて酸味も程よく香りもいい。チーズと合うだのナンだのぜんぜんわかっていなかったと思うが、なんかリッチなひと時。それ以来なぜか今年まで毎年かかさずありつける。今年も早速解禁日の11月16日(木)にビラージュ(ちょっといいやつ)ヌーボを開けた。今年のヌーボはバラやスミレのような香りの中に・・・なんて難しいのはぜんぜんわかりません。ただ、去年や一昨年のほうが若干甘みがあっておいしかったような・・・もう1年も前のことあんまり覚えてないけど去年はめっちゃうまいと思った記憶があります。ヌーボにあわせて料理は、なんて気の利いた妻ではないので(というより酒飲まないのでわからない)刺身やらアナゴ寿司、はたまた中華風のにら玉なんてものと一緒にとりあえず冷やさずに飲んでみた。香りもいいしやはり軽くて飲みやすい。昨日の中ではアナゴ寿司が結構合ってたような。邪道ですが半分残して冷やしてあるので今日、残り半分いってみたいと思います。果たして今日はどんな料理が出てくるやら。僕が今まで食べた中では、案外豚の角煮やカキの土手鍋なんてのは良く合った。昔はセルガキ買って来て自分でカクテルソース作ったり、格好つけてフレンチっぽいものとあわせていたがあっさりなので、濃い口の吟醸酒と合うものが似てると思う。今ではどこでも、コンビニでさえ手に入るボージョレーヌーボ。メリットは新酒なので早く買って飲んだほうがいい。ということはお店に並んでから短い期間で買う。ということはお店の管理によって品質や味が落ちることがない。よって、誰でもいい状態のワインがコンビニでも買えるということ。皆さんもこの時期、ちょっと寒くなって鍋物が恋しくなってくると思います。そんなとき、たまにはおしゃれにワインなんてものはいかが。ただし、早いうちはいいが、ヌーボは店の一番目立つところに置かれる場合が多い。紫外線や寒くなって暖房とかの影響を受けるので、遅くに買う場合はちゃんとした酒屋さんで買ったほうがいいですよ。
スコッチウイスキー ブラック&ホワイト
一般的に一番知られているスコッチウイスキー。でも、もしかすると中高年層にはそうかもしれませんが、若者にはバーボンかもしれませんね。昨今のウイスキー離れで一番ダメージを受けたのが、スコッチかもしれません。もともと私は、スコッチ党でした。もちろん今でもサイドボードからスコッチを切らしたことはありません。そんな私の思い出の1本。現在でも、スコッチウイスキーにはふたつの路線があります。ひとつは伝統を重んじたスコッチの特徴である強いピート(泥炭)のスモーキーフレーバーを売りにするもの。もうひとつは飲みやすさを押し出したライト&スムースです。当時、スコッチも女性や若者をターゲットにするため、各輸入メーカーは少しずつライト&スムースを前面にだす傾向にありました。その先駆けとなったのが、ブキャナン社から発売した「ブラック&ホワイト」です。そう、ラベルにかわいい黒と白のスコティッシュテリアが描かれたあれです。ちなみにゴルフ用品とかでおなじマークがありますが、ウイスキーが先です。発売当時は創業者の名をとって「ジェームス=ブキャナン」でした。当時、英国の若者の間で大ブレーク。黒いボトルに白いラベルで、いつしか愛称「ブラック&ホワイト」と呼ばれるようになった。そして発売から24年後に、本当に「ブラック&ホワイト」という商品名になってしまったとな。そのときから、黒と白のテリアをラベルに描いたということ。20代前半だった私は、初めはラベルで買ってしまった(案外かわいい物好き)のですが、その飲みやすさに「俺の酒見つけた」て感じでした。値段的にも比較的安く(といっても当時¥3000くらいだった)金のあるときはいつも2〜3本まとめ買い。でも、飲みだすと数時間で1本開けてしまった(無茶ですが、そのくらい飲みやすくうまかった)ので、人が来ると出さずに隠して、もっぱらひとりでのんびり楽しむ酒でした。ある日、当時お世話になっていたバーテンダー協会の偉いかたたちと飲むことになった。その中のひとりO氏との会話で「君は何が好きだ」と言われたので迷わず「ブラック&ホワイトです」と答えた。「ブキャナンか。飲みやすい酒だな。きっとロイヤル1回飲むとはまるぞ」「ブキャナンロイヤルですか?」「ああ。俺が飲んだ中で最高の酒だ」帰ってから調べたがブキャナンロイヤルなんて酒どこにも載っていない。そのときはブラック&ホワイトの12年物で「ブキャナンス」というのがあったのできっとそれのことか、昔そういうものがあったのだろうと思っていた。O氏はいかにも場末のスナックのマスターで、いつも酒臭く、ややろれつが回っていないし、鼻が赤いので勝手に「赤鼻さん」と言っていた人。たまに変なことを言う。きっとその日は酔っ払っていたんだろうと思った。しかし、酒を語ると熱い方で、しょっちゅう朝までつき合わされたが言うことはまともである。そして、1年ほど過ぎた日のこと、O氏が肝炎で入院した。とうとう来たかと誰もが思った。お見舞いに行くと、1ヶ月ほどで退院できそうだが、店は続けられないからもうやめるとのこと。考えてみたらO氏と休みが一緒なので店には一度も行ったことがなかった。退院した後、最後に1週間だけ営業したので、最終日に休みを取り、花を持って店にうかがった。もうすでに出来上がってる。「飲んで大丈夫ですか」「まあ最後だからな」さみしそうなマスターが「お前がなかなか来ないから半分なくなっちゃったよ」と出したボトル。「ロイヤルハウスホールド」ジェームス・ブキャナンが英王室に献上するために作り、「ロイヤル」の称号をうけた最上級のスコッチ。これかー!私は「ブラック&ホワイト」やブキャナンにばかり気を取られ、「ロイヤルハウスホールド」がブキャナンの酒だということをすっかり見過ごしていた。というよりまったく気が付かなかった。そして見事な手つきでオンザロックを2杯作り、ひとつを私の前へ。「1杯だけ飲ませてやろうと思ったけど、今日が最後だからカラにしていけ」想像を絶するうまさ。お言葉に甘えて残りを全部開けてしまった。よくよく考えると、当時1本10万くらいしたと思う。ハマッタところで、自分のお金で飲めるはずがない。店を閉めてしまったOさんはその後、まったく飲み屋に現れなかった。「あの人が飲みに来ないなんて相当かなぁ」なんて冗談交じりで話していたら、閉店からほんの1ヵ月後に訃報が届いた。末期の肝臓がん。一部の人は知っていたらしいが、私は本当に肝炎だと思い込んでいた。ほんの1年ほどの付き合い。店の常連でもなく、ただの飲み友達程度の私のためにあんな高価なお酒を取っておいてくれた。本当にお酒と人を愛したO氏に本物のバーテンダーを見た気がした。あれ以来、「ブラック&ホワイト」をあまり飲まなくなった。あれから十数年、最近酒屋で「ブラック&ホワイト」を見かけなくなったと思ったら、なんと廃盤。本国イギリスではまだあるみたいですが、日本のスコッチ離れは深刻のようだ。ただ、極少量「ロイヤルハウスホールド」は入荷しているようだ。値段も今は3万円ほどと、昔ほど手の届かないものでもなくなっている。どこかで何とか手に入れて、久しぶりに飲んでみたいナ。「赤鼻さん」バーテンダーになれなくてごめんなさい。
現在並行輸入されているブラック&ホワイト。2匹のテリアがかわいい

想いで&あこがれの1本、ロイヤルハウスホールド
カナディアンウィスキー
一般的にあまりなじみのないウイスキーだと思います。ライトでスムースな口当たりは5大ウイスキーの中でもソフトだと思います。味は、バーボンのこげ味がないような感じで、ちょっと癖があります。おいしいウイスキーは数々あれど、やはり有名なのは「カナディアンクラブ」です。愛称「C.C.」ともいいます。もともとは紳士の集うクラブで人気が出たので「クラブウイスキー」という名前でしたが、当時アメリカで大人気になったため時のアメリカ大統領がアメリカのウイスキーとわけるため「カナディアンクラブ」と改名したそうです。ずいぶん昔ですが、学生の頃よく出入りしていたクラブ(ディスコ)で「C.C.」をメインにしたところがあり、私もボトルキープしていた。当時は水割りでぐいぐい飲んでいたが、女の子や酒に弱い人でも飲みやすいからというだけで入れていたので、自分にはあまりおいしいとは思ってなかった。その後、知り合いのショットバーを手伝うようになり、「アルバータ プレミアム」「キャリントン」「クラウンロイヤル」等をロックで飲むようになって、ようやく飲みやすくうまい酒だと言うことがわかった。前にも書いたが、私は飲み口が軽く、少し軟弱なものが合うような気がするので合ってる気がした。特に「カナディアンクラブ12年」は飲み口が軽く、甘みがひろがるうまい酒だが、当時の自分には少々贅沢な酒だったので、ふだんはめっきりスコッチが多かった。時は流れて穂高に入って2年目の冬、生涯初めてにして唯一の海外旅行でカナダにスキーに行きました。帰りのバンクーバーでの乗り換えのとき、だいぶ時間があったのでお買い物タイムにしました。当然私はお酒のコーナーへまっしぐら。免税なので安い。カナダに来て一度もカナディアンウィスキーを飲んでないので、帰りに1本ぐらい買って帰らないとばちが当たるカナと思い物色していた。「C.C.」なんてどこでも買えるからと思い、他のお酒を見ていたら、中身よりも瓶に惚れたウイスキー発見。しかし、値段がバカ高い。「カナディアンクラブ20年限定ボトル」だった。当時、日本に入ってきていない20年ものが、さらにクリスタルのデキャンタに入っている。そのデキャンタにはカナダの森をイメージしたレリーフが。限定ボトルでない20年はまだ安い(といってもかなり高い)のだが、限定ボトルは倍ほどした。予算オーバーだが、妻に頼み込み何とか手に入れた。帰りの飛行機の中、この非常に気に入ったデキャンタに入った「C.C.20年」を早く開けたくてしょうがなかった。そのときは中身よりも、そのデキャンタを見ながら飲むのを楽しみにしていた。しかし、家に帰って開けてみると、大変なことがおこった。中身の「C.C.20年」を一口飲んだ瞬間、今まで体験したことのないうまさ。カナダの厳しい冬を20回以上樽の中で過ごしたまさに「C.C.」の長老たちは、ストレートでもまったく刺さるものがなく、若干の甘みと独特の深い香りがいつまでものこる。自分の気に入ったボトルに、想像を超えるうまい酒が入っている。黄金の組み合わせだ。その「C.C.20年」は非常にせこく飲んだ。それは、なくなるともう日本では手に入らないから。これが、相当いろんなお酒を飲んでいる私の今のところ人生NO,1です。でも、最近日本にごく少量入っているらしい。ほとんど売っていないが。なんとか手に入れて、またうちのサイドボードで寂しくしているクリスタルデキャンタに移してあげたい。
カナディアンクラブと20年。12年までは手に入るのだが。
ジャックダニエル
アメリカのウイスキーで有名な「ジャックダニエル」というのがあります。あえてアメリカのウイスキーと書いたのは、ジャックダニエルはバーボンではありません。ご存知の方も多いと思いますが、アメリカのウイスキー・イコールバーボンではありません。バーボンの定義のひとつにケンタッキー州で造られるというのがあります。したがってテネシー州で造られる「ジャックダニエル」は独自にテネシーウイスキーと呼んでいます。味、香りはバーボンと似ていますが、造り方が少し違います。バーボンは内側を焦がしたオーク材の樽で熟成させるのに対し、「ジャックダニエル」はチャコールメローイング製法といい、樽に詰めたサトウカエデの炭で1滴ずつろ過させるという手間のかかる製法を現在も伝えています。これにより、まろやかな口当たりと深い味わいが生まれます。私は呑んべですが、比較的口当たりが良く飲みやすいお酒を好む傾向があるみたいです。(結果、贅沢なものが好きなのかも)昔バーボンをおぼえた私は、「ジャック」はおいしいが少し軟弱なイメージがあり、あまり飲みませんでした。しかし10年ほど前、たまたま酒屋で特価をしていたものを購入。香りもいいし飲みやすく、最近軟弱になった(といっても3日で1本空いた)自分に合ってるんじゃないかと思った。それからしばらくして、酒屋でみつけた「ジャックダニエル シングルバレル」というお酒に惚れる。貯蔵棚、樽ナンバー、日付が明記された、その名の通りひとつの樽から造られたもので、買うときによって微妙に味が違うのがおもしろい。アルコール47%とちょっと高めだが、他のバーボン等に比べ飲みやすいのはさすが「ジャック」と言いたい。しかし、最近見かけなくなったのは製造中止になったのか、少し寂しい。サントリーのHPには載ってるのに。そのかわり、最近は「シルバーセレクト」というのを良く見かけ、つい手を出してしまった。。こちらはなんと、アルコール50%のほとんど原酒に近い状態。焦げっぽいホントにいい香りで、口当たりはいいがめっちゃ強い。これなら軟弱とは言わせない。むしろ最近「ジャックダニエル」がかっこいいと思ってきた。将来ちょっと太って坊主にひげ。太い腕で「ジャックダニエル」のオンザロックなんてのにあこがれている。するとなんと現実にその理想通りの人が目の前に現れた。2年前のゴールデンウイーク。いつもの山専試乗会のスタッフミーティング(という名の飲み会)のとき、大阪の有名専門店TスポーツのMさんが、「俺はこれが好きでナー」と、「ジャック」を持ってきた。「毎晩、夕食後に1杯やるんや」うれしそうなTさんに対して前々から「この人がジャックダニエル飲んでたらめっちゃかっこいいだろな」と思っていた私の想像がもろに現実になった。その日はもちろん僕も1杯いただきました。飲みながらいつも「どうしたらお客さんよろこんでくれるやろ」「どうしたら業界活性化するやろ」とまじめに私たち若手の意見を聞いてくれた。今年から山専試乗会がなくなってしまいましたが、Mさんとまた飲みながらまじめに語り合いたいです。
ジャックダニエルブラックラベル。熟成の短いグリーンもありますが、ほとんど輸入されていません。
     
シングルバレル。寂しいことに最近見かけません。
     
シルバーセレクション。これも限定だといううわさ。
バーボン
最近、よく飲むウイスキーの中で、バーボンの比率が多くなった。別に特別に意味はないが、バーボンの深い香りは下手なアロマテラピーよりも私の疲れを癒してくれる。が、実はもともとこのバーボンのにおいがどうにも苦手だった。学生の頃、ほとんど日本のウイスキーしか飲んだことがなかった私は、バイト先の先輩にスコッチウイスキーを教えられすっかり虜になっていた。バイト先とは前出のホテルのことで、ホテルマンそれも一流ホテルの方というのは格好つけが多く、高級なスコッチ等をボトルキープしている方が多かった。あるとき、学校で仲の良かった友人に北方謙三にはまっているやつがいて、「男はワイルドターキーのストレートだ」と。当時流行りだった北方さんの小説には酒が良く出てくるが、「ワイルドターキー」は特に良く出てくるらしい。当時流行に敏感で、負けずにそうとうな格好つけだった私は、その友人の家にあるワイルドターキーを飲みに行った。臭くて辛いイメージのバーボン初体験。やはりイメージどおりだった。友人の言うとおり、ストレートで一気にゴクリ。激辛で、食道から胃にかけて今どこにいるのかわかる。その後、胃袋をクチャッとつかまれるような感じ。北方さんもよく表現したものだ。「これがだんだん快感になるんだって」と友人。この辛さといつまでも残る臭いにはきっと慣れることはないだろうと思いました。それからしばらくした頃、おしゃれな先輩たちとディスコに行った(というより通ってた。80年代のことです)帰りに、おしゃれなジャズバーに寄った時、出てきたお酒が「IWハーパー」。「僕、バーボン苦手なんです」「とりあえずこれ一杯飲んでみろよ」出された水割りを飲むと、なんともいい香りが。味もほんのり甘みを感じた。「こうすればバーボンも臭くないだろ」と言って先輩が取り出したのがレモンピール。レモンピールとはレモンの皮の黄色い部分をそぎ落としたもので、それを水割りの上で軽く搾ると魔法のようにバーボンのにおいが軽くなった。バーボン克服。「ターキーはアルコールが高いから、(50,5%)ストレートはきついよ。でも、それが飲めるようになったらかっこいいね」と、先輩。そのときの先輩のピールの搾り方がかっこよくて、その後しばらくはバーに行くと「ハーパー水割りにレモンピール」を得意げに注文した。なれというのは恐ろしいもので、徐々にバーボンのにおいが香りになり、ターキーストレートも飲めるようになってしまった。当時、ワイルドターキー8年が¥5000以上して高級品だったのが、今や¥1500位で買える。なんでこんなに安くなったのかわからないが、なんにしても呑んべにはうれしい限り。あこがれていた「ブラントン」や「ブッカーズ」もうちのサイドボードに入っている。ここで、イトさんおすすめバーボンセレクション。まずは「ブラントン」。バーボン作りの名人で「ケンタッキーの長老」と呼ばれたアルバート・ブラントン大佐の名をつけられたこのお酒、貯蔵4年目にすべての樽から選ばれた樽のみをH倉庫に運び、さらに貯蔵。エンシェント社のH倉庫には神が宿っているそうです。いっさいブレンドせず、瓶詰め。すごいのがすべてのラベルに手書きで日にちや樽ナンバーが書かれている。香りや味のバランスが私的には一番いいバーボンだと思います。昔は一万円以上しましたが、最近では¥3000位で買えます。次に「オールドチャーター」。8年貯蔵で、昔は黒いラベルでしたが、最近は黄色になりました。甘みがあり、香りも良くおいしい酒ですが、あまり売ってません。正規輸入しているのでちょっとマニアックなバーならあると思います。あと、やはり「IWハーパー」は忘れてはいけません。「ゴールド」なら比較的どこでも売っていますが、せっかくなら昔¥12000だった「12年」ものが¥5000ほどで買えるので、たまの贅沢で手を出します。化粧品のような香りは夕食後のマッタリした時間に最高です。あと、私はたまにソーダを買ってきてハイボールを楽しみます。時にはレモンを入れたり、時にはトニックウォーターにしてみたり。バーボンはアルコール度数の高いものが結構あるので(50度以上、オールドグランダッドは57度というのもある)少しなにかで割ったほうが飲みやすいと思う。ロックで飲んでいると1杯目はいいが、2杯目から加速が付いて気が付くとダブルで数杯。目の前がぐるぐる回りだすことがたまにある。家ならいいが、出先だと帰りがたいへんだ。だってイトさん駅から20分歩いて帰らないといけないんで。    
ワイルドターキー8年。他にスタンダード、12年がある。
 
IWハーパー。6年熟成でソーダ割がおすすめ。

世界初の12年熟成プレミアムバーボンとして発売されたIWハーパー12年。

H倉庫の神の手により造られたブラントン。ひと樽で250本しか取れない。
ウイスキー
ウイスキーと言っても非常に種類があって広いタイトルです。ウイスキーとは、「穀類からつくられた蒸留酒を木の樽で貯蔵したもの」です。もともとは樽で貯蔵などしていない透明な蒸留酒でしたが、18世紀にスコットランドでウイスキーの関税が引き上げられたのをきっかけに密造者が激増。見つからないように、当時関税の安かったシェリー酒の樽に隠して貯蔵したところ、熟成されて現在のような琥珀色のおいしいお酒に姿を変えたとのこと。ウイスキーには現在大きく分けて5つの産地がある。スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダそして日本です。日本ではアイルランドのアイリッシュはあまり有名ではありませんが、以外や以外、ウイスキーの発祥はアイルランドだそうです。独特な甘い香りはコーヒーに入れる「アイリッシュコーヒー」がよく知られますが、ブランドごとの香りや味の個性が強く、ロックで飲むと楽しめます。やはり有名なのはスコットランドのスコッチやアメリカのバーボンだ。スコッチには大麦麦芽(モルト)のみを使ったモルトウイスキー、とうもろこしなどを主原料にしたグレーンウイスキー、この2つをブレンドした一般的にスコッチと呼ばれるブレンデッドウイスキーがある。スコッチの特徴は、モルトをピートという泥炭で燻製にして独特な香りをつけてある。モルトウイスキーの本来の飲み方はストレートだが、大き目のストレートグラスに半分入れ、香りを楽しんだら常温のミネラルウォーターで満たして飲む。(別にそのままでもよいが)今では値段も安くなりありがたみが減ったが、「ジョニーウォーカー黒ラベル12年」(ジョニ黒)はブレンデッドスコッチの中でも特に人気がありました。今では¥3000ほどで買えますが、ほんの20年ほど前までは¥12000もしました。しかも、昭和30年代石原裕次郎さんが飲んでいた頃も¥12000だった(おそらく今なら30万くらいかな)というので驚き。私たちの親があこがれたのもわかります。バーボンは、トウモロコシをベースに使ったもの。独特の強い香りが好きな人にはたまらないですが、苦手な方も多いようで。あの香りはトウモロコシが原因と思っている方が多いですが、実はバーボンの特徴である、ホワイトオーク材で作った熟成用の樽の内側を、焦がして炭化させてあるのでこの風味が付きます。カナディアンはトウモロコシベースとライ麦ベースの2種類の原酒をつくり、熟成後ブレンドしている。とてもマイルドなお酒で、女性にも人気があります。私が今までに飲んだウイスキーの中で一番おいしい(好み)と思ったものはカナディアンの中にあります。そしてジャパニーズ。誕生は1923年とやや遅いが、今では世界に誇れるものもあります。スコッチの流れをくむが、独特の自然環境のなかでオリジナルな味を確立した。一般にサントリー、ニッカが有名だが、探すと結構いろんなところから出ている。私は前にもお話しましたが、昔サントリー系列の仕事をしていたので、やはり買うのはサントリーが多い。うまいと思うのは「響」「山崎」ですが、なんせ高くて中々買えないので、この辺はめっきりショットバーで一杯だけ。昔から「角瓶」が好きでよく買ってきます。飲み方は何でも飲みますが、やはりオンザロック。作るのも簡単です。たまに氷がないときはストレートに同量の水を入れます。バーボンはたまにソーダを買ってきてハイボールにします。ウイスキーは食後に飲むので、ほとんどつまみは食べません。もし、食べるとしたらチーズクラッカーかな。バーボンならビーフジャーキーもいいね。食事ならスモーク物がいいかな。ソーセージやスモークサーモンなど。最近、あまりウイスキーが流行らない。メーカーもCMにイケメンつかったりするが、あまり効果はないみたい。おしゃれなショットバーにも芋焼酎があり、女の子も焼酎ロックで飲んでる時代。「焼酎置かないと流行らないんですよ」なんて寂しいことを言うマスター。「男は黙ってバーボン(スコッチ)ロック」なんて俺、古いすかねー。
シードル
シードルというお酒をご存知ですか。40代以上の方は、25年位前に一時ブームになったことがあるので、なつかしいとお思いの方も多いと思います。もともと、フランスブルターニュやノルマンディ産のりんごのお酒で、りんごを使った醸造酒全般をシードルと呼びます。本場フランスではワインと並び、さまざまな種類のりんごを使い、地酒的に醸造もとの味わいを守っているそうです。日本では、一般にりんごの発泡酒を指し、わかりやすく言うとりんごのシャンパン(スパークリングワイン)という感じです。国産ではニッカが青森県弘前工場で唯一製造していたが(ニッカだけは今でも製造している)一時のブームで各社挙って造るようになり、次第に下火になると共にやめてしまった。果樹園が冬じまいする頃、丸々と実ったりんごをジュースに仕込み、発酵させる。発酵を途中で止めて甘みを残した甘口に対し、春までしっかり瓶内発酵させた辛口がある。最近小さなワイナリーがたくさん出来、特にりんごの名産地信州でシードルを造るところが増えてきた。このシードル、一時のブームの頃(成人していたか定かではない)ニッカの甘口を飲んだところ、こんなおいしい酒があるんだと感動した覚えがある。(辛口は口に合わなかった)当時まだ、チュウハイブームの前で、甘いお酒が少なかった頃なので、もともと甘党の私には無理のないことかも。その後、おしゃれなバー等で見つけるとまだ「とりあえずビール」になるまえだったので、「とりあえずシードル」なんて格好つけた。ほんとは「とりあえずシャンパン」とかもっと格好つけたいとこでしたが、なんせシャンパンは高い。そう、シードルは結構安いのです。ちなみに現在市販しているニッカの720ml1本¥680程だし、代表的な「小布施ワイナリー」や「サンクゼールワイナリー」の物も750ml¥1575です。今回、お盆に飯綱へ行く為、信州の雑誌「KURA」(長野県でしか売っていない地元誌で、すーさんが定期購読している)でいろいろ下調べをしていたところ、ちょっと前の号にシードルの特集が載っていた。読んでいるとなつかしく、久しぶりにシードルが飲みたくなった。昨年いつも行く牟礼村が隣の三水村等と統合して飯綱町になった。このりんごの村で有名な旧三水村には最近長野県下各地に直売店を展開している「サンクゼールワイン」のワイナリーがある。広大なブドウとりんごの畑に囲まれ、レストラン、結婚式場まであるワイナリーの直売店にシードルを求めて行ってみた。中にはワインのほかジャムや野菜ペースト、ジュースなんかも売っている。見たところシードルが見当たらないのでお店のおねーさんに聞いてみたところ「あっ、ほんのさっき最後の1本が売れてしまって今期完売です」えーっ、タッチの差ですか。申し訳なさそうにおねーさん、残りの試飲用のシードルをグラスになみなみと注いでくれて「ごめんなさい、残りで悪いですけど飲んでいってください」。うーん、手に入らないとなると非常においしい。雑味の少ない素直な甘口で、アルコールも低めなので昼間っからお弁当広げて、特にサンドウィッチなんか合うんじゃないかな。こうなるとどうしても飲みたい。次の日、当然小布施まで走った。「小布施ワイナリー」は町から外れたりんご畑の中の集落にある。これが非常にわかりにくい。あらかじめ地図でチェックして行ったが近くまで行っても看板ひとつ見つからない。適当に路地を曲がり、集落の中まで行くとようやく小さな看板に「小布施ワイナリー駐車場→」なんてのを見つけ、無事到着。入り口にも「よくぞあきらめずに私たちのワイナリーを見つけ出してくれました。Thank you!」なんていう歓迎の手書きの看板。大きな扉を開けると思ったより小さな古い蔵を改造した寒いセラー。「シードルありますか」「こちらです」さっそく甘口を試飲。こちらはフランスで守られてきた田舎風醸造方法で、かすかに雑味の残る複雑な味わい。若干サンクゼールよりアルコールは高いが、スパークリングワインほどではない。うーん、通好み。残念ながら辛口の試飲はなかったが、辛口も買ってきたので楽しみだ。他にも安曇野池田町の福源酒造や、伊那谷は松川町の信州まし野ワインでもおいしいシードルを作っているそうです。ちょうどスキーの帰りにでも買ってくるといいですね。何かの記念日やちょっとおしゃれに、シャンパングラスがあればシャンパンのかわりにシードルで乾杯なんてのもいいんじゃないですか。甘口ならシャンパンより飲みやすく、アルコール度数も低いのでいつもチュウハイという女性にもだいじょうぶ。気分も酔えますよ。
ビール
というわけで、今回はビールのことについて少し。私は家や外食のときはどこでも「とりあえずビール」党です。ビールというのは発泡酒は含みません。(私は発泡酒はまったく飲みません)お酒をのみはじめた頃(?才)は、あまりビールは好きではありませんでした。学生の頃、とあるホテルのメインダイニングでアルバイトをしていました。ナイト勤務(夕方〜閉店までと、モーニングの宿泊勤務)の日、表向きのシャンとしたボーイさんに対して、閉店の片付け等裏側では結構ばたばたしていて夏は汗だく。そんなとき、勤務終了後に先輩におごってもらって飲むビールの旨いこと。それから何年かして、気がついたらいつも「とりあえずビール」になってしまった。家ではもちろん「エビス」ですが、外食のときはというと、「喰いしん坊太郎」→「プレミアムモルツ」、「和城」「すず樹」→「サッポロ」、「べん作」→「ラガー生」、「郁李」→「スーパードライ」という感じ。「太郎」の「プレミアムモルツ」は別格として、やはり個人的には「サッポロ」が好き。その他の店では極々まれに「エビス生」なんて店もあるが、圧倒的に「スーパードライ」が多い。このドライビールというものが、どうにも好きになれない。外に出たときの一杯目はジョッキーでぐびー!といきたい所だが、ドライだとビンビール(だいたいビンはキリンを置いている)をたのんでしまう。ときどきビンも「スーパードライ」しかないところもあると、しかたなく中ジョッキーを一杯だけたのむ。ビールにもいろいろ種類があるけれど、やはり私はプレミアムビールが好きです。プレミアムビールとは一般的に大麦麦芽100%のビールに与えられる称号が一般的だが、最近は材料にこだわり、独自の製法等用いたものもプレミアムと呼ばれることがある。どうしても麦芽100%だと、口当たりが重くなったりするので若干量の米やコーンスターチを使うが、ビール通ではこれを邪道と言う人もいる。でも、おいしくなるならいいじゃん。と私は思うのだが。(といいながらも、なぜかうまいと思うものはほとんど麦芽100%。別にこだわってるわけじゃないですよ)人により味には好みがあると思うが、「スーパードライ」や発泡酒が圧倒的に売れているということは私たちのほうが完全に少数派なのだから。このプレミアムビールと呼ばれるものの中で、私のおすすめはやはり「エビス」だが、よく似たビールでもう少しすっきりしたものがある。「サッポロ クラシック」といい、残念ながら北海道限定です。特にホテルのレストランや、バーで飲む「クラシック生」は絶品です。私のページを見る方はスキーヤーや山やさんが多いので、北海道に行った際はぜひ飲んでみてください。私は帰りにいつも10本くらい背負ってきます。しかし、北海道に行く機会のない方でもよく似たビールが飲めるところが。東京の「恵比寿ガーデンプレス」の中の飲食店に「サッポロ ガーデンプレス限定生ビール」なるものがあります。これもうまい。ここにはもちろんお膝元なので「エビス生」もありますが、「限定生」のほうが飲みやすいと思います。それはさておき、この辺で手に入るものでは。やはり最近は「サントリー プレミアムモルツ」でしょう。これならコンビニでも買えます。が、特にこだわったお店で飲む生は格別です。ほとんどどこにもないですが、飲みたい方は「喰いしんぼう太郎 岡崎南店」へどうぞ。料理もうまいので最高の贅沢です。あと、キリンの「ブラウマイスター」やアサヒ「こだわりの極」なんかもおいしい。海外ものでは、「ハートランド」「ハイネケン」「レーベンブロイ」等昔よく飲みました。各ビールの精細はHP等で。最後に最近あまり見ませんけど、アサヒから「琥珀の時間(とき)」というお店でしか飲めない生ビールがでている。私のたまに行くパスタショップにあったが、やはり値段も高く、飲み口が重たいので売れないのかやめてしまった。まだ廃盤にはなっていないと思うのですが。このビールは今まで飲んだ生ビールの中でもトップと言ってもいいくらいの出来でした。誰かやってるとこ知りませんか?
エビスビール
私はちょっと贅沢ですが、いつも「エビスビール」を飲んでいます。22歳ころからなので、かれこれ20年になります。それまでも存在は知っていましたが、周りの人が「高いだけで苦くてすっきりしない」とあまり評判がよくなかったので飲む気もなかった。そのころはドライがブームで、淡白で辛口のビールが各社から発売し、今日NO,1の座を維持している「アサヒスーパードライ」が、不動の王者「キリンラガー」を脅かし始めた頃でした。私は当時、サントリー系の仕事をしていて、「カールスバーグ」(デンマーク)や「バドワイザー」(アメリカ)の販売を強化していました。特に「カールスバーグ」はアルコール6%、すっきりのどごしで、味のあるドライという感じで、若い人たちに薦めていました。鋭い方はおぼえているかな、我々のバイブル「私をスキーに連れてって」の中に出てきたビールはほとんど「カールスバーグ」でした。ちょっと前置きが長くなりましたが、当時の時代に逆行した「エビスビール」との出会いは知り合いのバーでのこと。酒屋や飲み屋にもほとんどなく、一度飲んでみたかったので注文した。「イトー君渋いもの飲むねー」「いや、実は初めてなんです」飲んでみるとなんじゃこりゃー!て感じ。すごい衝撃だった。苦味か強く、黒糖でも入ってるかというような濃い味。冷え具合も程よいので、(8〜9℃といったところか、人によってはぬるいと怒るかも)香りもいいし、後味も残る。それ以来、普段はサントリーだが休みや外に出ると「エビス」を飲むようになり、転職後は完全に「エビス党」になってしまった。現在も結婚時、妻に「唯一の楽しみなので贅沢をお許しください」とたのみ込み、おかげさまで今日まで毎日飲んでいる。モルト(大麦麦芽)100%で、通常よりも長期熟成することによって生まれる深いこく、ドイツ・バイエルン産のアロマホップによる切れのいい苦味、職人の経験でしか作れない一世紀の歴史と、どれをとってもうまいのもあたりまえ、高いのもしょうがないと言うもの。ここで、うまい飲み方。この手のプレミアムビール(モルト100%)は「おつかれー!ぐびー」よりも、料理と一緒に少しずつ味わうとよりおいしく飲める。適温も少し高めの7〜10℃くらい(夏はもう少し低くても)。大きなジョッキーより小さめのビールグラスをよく冷やして、うまい料理を食しながらヤル。これが贅沢なビールを飲むときのおすすめ。あくまで飲み方は好みですけどね。家で発泡酒ごくごくと350缶2本飲むより「エビス」500缶1本料理と共にゆっくり飲んだほうが値段も安いし、贅沢な気分になれる。そのとき忘れてはならないもの。「やっぱりエビスビールはうまい料理と合うねー!」と奥様に感謝の一言。明日、仕事から帰ると冷蔵庫に何本か「エビスビール」が冷えているかも。
2006年8月7日(月)
Hiro's Bar Open
もうすっかりみなさんご存知だと思いますが、イトさんはお酒が大好きです。大好きといってもただのアル中ではありません。(?)飲むのももちろん好きですが、いろんなお酒を料理に合わせたり、酒屋さんで今日はなにを買おうか迷ったり、バーでいろんなボトルをながめながら飲むのが楽しくて仕方ありません。バーテンにあこがれた事もありました。でも今はスキーショップの店員。お酒はあくまで趣味ということで。ちょうどうちのお客様はお酒の好きな方が多いので、(特に私のページを読んでくれているかた)みなさんに私のおすすめや、おいしく飲めるような雑学なんかを少しずつお話しようかと思います。おたのしみに。それでは開店です。